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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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レンズと悪魔 3 魔神攘戮

レンズと悪魔〈3〉魔神攘戮 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔 3 魔人攘戮/六塚光
氷結の魔神(ルナ・ルガ)の円盤(レンズ)を父から受け継ぎ、魔神の契約者たちが繰り広げる八眼争覇(殺し合い)に参加することになったエルバ。彼のもとに10年前のオーラン虐殺を指揮したと言われる男が現れた。逃亡中にもかかわらず、エルバのいとこファルナの窮地を救ってくれたの。だが、彼もまた魔神(ミナ・ミグ)の契約者だった。父の仇を討つという望みを叶えるため八眼争覇に挑むエルバ。新たな契約者クラヴリーとも戦うしかないのか。無限闘争(デモーニッシュ・ソードオペラ)激動の第3幕が始まる!!


レンズと悪魔も3巻目です。
イコール、六塚さんの作品が3つ目なのでカテゴリ作りました。
なんか久しぶりにカテゴリ作った気がします。


カエデとサクラ、そしてサクラの兄シローが離れ離れになってしまった10年前の虐殺。
その虐殺の首謀者として“島流し”にあっていたクラヴリーが登場します。

表面上はとても紳士的でいい人なんですが、実はこの人も怖い。
ええ、だってこの1冊で何人の人間を殴り殺しました?
描写されているだけで2、3人は殺してますよね。
魔王プラナが選ぶ人間はどこか壊れた部分がある人ばかりな気がしてきました。

エルバたちはこのクラヴリーにたいして辛くも勝利をおさめるわけですが、本当に運が良かったとしかいいようがないですね。

でも、ファルナが戦うことを躊躇ってしまうのもわからなくもないというか。
ファルナって露骨に女の子扱いされたら怒りそうですが、さりげなく女の子扱いされたら照れてそうなイメージがあります。

最後、ファルナが物語から一時退場するわけですが、はやく復活してくれるといいな。

「しろがねの悪竜」のレンズは結局、博物館が保管するってことになりましたが、これを巡ってまた一波乱ありそうです。


そして、テッキの万力が右手に鎮座することになった経緯の詳細が明かされます。
壮絶でした。

自身を捕らえていた万力を義手変わりにした、というのは覚えていました。
が、鉈のくだりはすっかり忘れていました。
本当に壮絶。


今回登場する八眼争覇の参加者は2組。
オーラン先住民虐殺の首謀者と言われるクラヴリーと<虚空の魔神>ミナ・ミグ。
ブルティエール議員のバルビーヨと<獄炎の魔神>ネア・ネア。

バルビーヨに関しては本当に登場だけですね。
参加者であることが読者には明かされたものの、まだエルバたち登場人物は知らないという。
この人もまたイっちゃってるっぽい。

ここまでで登場したのは7組。
退場したのがアギ、ベル、ミナの3組、生き残っているはルナ、ボル、マロ、ネアの4組。
残りの1組も魔神の名前だけ明かされました。
<闇照の魔神>ヤミ・ヤタ。
能力も契約者も不明ながら、エルバの父チェビアトの仇であり、テッキが右腕に万力を据えることになった原因でもあります。

次巻はきっとネア&バルビーヨとの対決になるのだと思うのですが、いろいろと謎なことが多いので非常に気になります。

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機巧館のかぞえ唄 名探偵夢水清志郎事件ノート

機巧館のかぞえ唄 名探偵夢水清志郎事件ノート (講談社文庫)機巧館のかぞえ唄 名探偵夢水清志郎事件ノート/はやみねかおる
霧に包まれる機巧館。館に住む老推理作家は密室の書斎から煙のように消えた。机に残された『夢の中の失楽』という題名の推理小説。やがて作中のかぞえ唄の通りに見立て殺人が起きて……。
どこまでが現実でどこまでが夢なのか。名探偵夢水清志郎をして、「謎を解くのが怖い」と言わしめた事件の真相とは!?


夢水シリーズ、というか私の読んだはやみね作品の中で一番わかりにくいかもしれない作品です。
作者もあとがきで述べていますが、これは一読で理解出来ないかも。
かくいう私も一読目ではよく分かりませんでした。

今回は3回目くらい?
さすがにもうわかります。


今巻も3部収録されています。
えっと、第1部と第2部がよく似た展開なのにも関わらず、気づかせないつくりになっているのもいつもどおり。

第1部は百物語の話。
教授、三つ子、レーチ、千秋ちゃん、住職さんの7人で語り合うんですが、ただの怪談ではなく怪談を論理的に説明していくのはさすが。

冒頭、亜衣ちゃんが各人の説明をしていくのですが、レーチの説明にちょっと笑ってしまいました。
レーチは電話が嫌いなわけじゃないんだよ、と教えてあげたくなりました(笑)

第1部の終わりはちょっと怖い。


さて、本編第2部です。
この作品ってあらすじに書いてある見立て殺人だけじゃないんですよ。
作中作の中にさらに作中作まであって、読んでいて混乱してくること必至です。

はじめはいつものごとく亜衣ちゃんが記録している話なのかと思うんです。
けど、それは『夢の中の失楽』という名の作品だった。
『夢の中の失楽』を読んだ亜衣ちゃんたちは捜査に乗り出しますが、それもまた『夢の中の失楽』という作品の一部だった、というもの。

詳しくは実際読んでみてください。

ちょっと気になったこと。
伊藤さんのポチ1号って軽自動車ですよね?
「伊藤さんにおくってもらって」とありますけど、軽自動車に6人(伊藤さん、教授、亜衣、真衣、美衣、レーチ)って無理がありませんか?
まあ、その程度の些事気にしちゃいけませんね。


最後、第3部。
これこそ、はやみねさんらしい作品かといえると思います。
「みんなが幸せになる」という意味ではこれが一番かな。

教授が赤ん坊の世話をするわけですが、赤ん坊が教授のもとにやってきた経緯が問題でして。
教授だからああいう解決の仕方が出来たんだと思います。

巻末に「創人くんが大きくなって名探偵として活躍するのはまた別の物語」とあるんです。
私、この創人くん=都会トムの創也だと勘違いしていたんです。

よく考えてみたら創也は名探偵って訳じゃないので、勘違いするのもおかしな話なんですけど。

はやみねさんって「○人」って名前好きなんですかね。
今回登場した創人くん、都会トムの内人、ご自身のお子さんは琢人&彩人。
多分私が知らない(覚えていない)だけでもうちょっとあるんじゃないかな?とか思ってみたり。

この創人くんの物語まだ出てないのかなーと探してみましたらありました。

学園祭前夜 青春ミステリーアンソロジー (MF文庫ダ・ヴィンチ)学園祭前夜 青春ミステリーアンソロジー/ダ・ヴィンチ編集部編

このアンソロジーに収録されている作品で創人くんが活躍しているらしいです。
知らなかったです。文庫みたいなので今度本屋で探してみたいと思います^^

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ほたる館物語 3

ほたる館物語〈3〉 (ピュアフル文庫)ほたる館物語 3/あさのあつこ
冬休み――一子と柳井くんは、おばあちゃんから「バイト」を頼まれ、繁忙期のほたる館を手伝っていた。そんな暮れのある日、山菜などを商う「山ばあさん」が久しぶりに訪ねてくる。彼女が金木犀を嫌う理由を聞いた一子たちは、おばあちゃんの悲しい「初恋」についても知ることとなった……。
今もっとも注目を集める作家の好評デビュー作シリーズ、待望の第三弾!
<解説・森絵都>


この作品、「新ほたる館物語」は別として3巻までは学生時代に読んでいると思うんですけどまったく覚えていませんでした。

今回は冬休みの話です。
一子とゆうれいくんこと柳井くんがほたる館の手伝いをします。

この「ほたる館」の一子と「バッテリー」の巧はやっぱり根幹が似ているな、と思いました。

それというのも、一子が子ども扱いされることを嫌がるんですよね。
「子どもなのにえらいなあ」とか「小学生なのに立派やわあ」とか言われるとカチンとする、と書かれてるんです。

一子からしたら、お金を貰う以上小学生だろうがバイトだろうがきちんと仕事をするのは当たり前のこと、なんですよ。
すごく立派だと思います。

私もお金貰って働いてますが、そういう風に考えたことはなかったなぁ。
そこまで真剣に仕事に励んでない自分が恥ずかしくなりました。


「山ばあさん」というおばあさんが登場します。
山菜だとかを採って売っているんです。

何故か、おばあちゃんが山ばあさんに対する態度が少しだけ違うんです。
その理由は山ばあさんの息子がおばあちゃんの初恋の相手だったから。

息子さんは、戦争にいってそのまま戦死してしまったよう。
山ばあさんにとって金木犀は息子を「手柄をたてて死んで来い」と言って見送ったことと直結しているのでしょう。


山ばあさんやおばあちゃんの話を聞いて、戦争について知りたいと思った一子たち。
湯里は図書館がない地域らしく、役場に行くんですが軽くあしらわれてしまいます。
あれは読んでいるだけでもすごく悔しい。

忙しいのかもしれない。確かに戦争について夏場に特集を組むっていうのもわかる。
でも子どもだからと言ってまともに相手にすらしてやらないのは、ひどい。

柳井くんの言葉で気づいたのですが、図書館ってたいてい市立とか区立とかそういうもの。
つまりその市なり区なりに関係ない(住んでるとか職場があるとか)と借りることって出来ないんですよね。
そういう目にあったことってないので、すっかり頭から抜け落ちていました。


一子と柳井くんの関係はあまり発展してませんが、お互いがお互いに影響を与えていくこの関係が好きです。

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