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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖綺談

銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫)銀の檻を溶かして 薬屋探偵妖綺談/高里椎奈
見たところ二十代後半の爽やかな青年・座木(通称ザキ)、茶髪のハイティーン超美形少年・秋、元気一杯な赤毛の男の子リベザル。不思議な組み合わせの三人が営む深山木(ふかやまぎ)薬店は探偵家業が裏の顔。だが、もっと驚くべきことに、彼らの正体は○×△□だった!? 謎解きはあくまで本格派をいう第十一回メフィスト賞受賞作。


読み終わるかなぎりぎりかなーと思っていたのですが、全然問題ありませんでした。
私の場合、7時まで読み終わっていないと感想書くのに間に合わなくなってしまうんですけど、6時ちょっとすぎには読み終わってました。
かなり余裕でした。
結構厚め(400P超)だったんですけど思っていたより読みやすかったです。


まず、店頭で1番に惹かれるのは表紙だと思うんです。
唯月一さんが描かれた表紙だけ見ると一瞬「ラノベ?」と思ってしまうのですが、かなりしっかりした物語です。
けどまあ、メフィスト賞受賞作ってこともありますし、設定だけみたら若干ラノベっぽいとも思います。

メインとなるのはあらすじでも紹介されている座木(くらき)ことザキと秋とリベザル。
三人の正体は妖怪です。あらすじでこそ濁していますが、目次のすぐあとにある登場人物紹介では普通に妖怪となってますからここで言ってしまっても問題ないかな?と。


物語は一部例外こそあるものの基本的にリベザル視点の三人称で物語は進みます。
秋を師匠と呼び、ザキを兄貴と呼ぶリベザルは可愛くて仕方ないです。
そして、本体というか本来の姿が見てみたいです。
15センチくらいの赤い毛玉で尻尾は試験管ブラシ。動いてる描写も可愛くて。


探偵役は秋なんですが、考え方が人間とはかなり違うのでちょっと納得いかない方もいるかもしれません。
正直私も「それってどうなんだ」と思ってしまいました。

それでもまったく関係のないと思われていた事件が繋がっていくさまはなかなかおもしろかったですけどね。
ちょっと強引すぎるかな、とも思いましたが、まあそこは物語ですし、デビュー作だし。
それくらいは仕方ないのかな、と。


リベザルは前述のとおり、可愛くて仕方ないです。
あとは秋の友達(?)のゼロイチこと桜庭零一が好きですね。
少ししか出ていないのですが、リベザル以上に秋に酷い目にあわされていそうで……。
彼ってきっとどこまでいっても貧乏くじばっかりひいてるんだろうなぁ。


解説を「今日からマのつく自由業!」を書かれている喬林知(たかばやしとも)さんがされているんですが、ものすごいツッコミたくなる解説でした。
多分、喬林さんの意図とは違うんだと思うのですが、まるマシリーズを知っているので覚えてしまった疑問というか。
知らない人にはまったく気にならないと思います。
でも知っているの私は「そんなこといってていいの?」と思ってしまったんですよね。

エピローグのリベザルが可愛くて「ああ面白かった」で終わっただけに解説でそんなふうに思ってしまってちょっと残念というか。
作品の評価にはまったく関係ないのですが、読後感には若干影響してしまいました。



明日の予定は未定。
でも多分ラノベを読むかと思われます。

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支那そば館の謎 裏京都ミステリー

支那そば館の謎 裏京都ミステリー (光文社文庫)支那そば館の謎 裏(マイナー)京都ミステリー/北森鴻
僕の名前は有馬次郎。京都でも指折りの貧乏寺、大悲閣千光寺の寺男だ。怪盗と呼ばれた過去もあったが、縁あって慈悲深い住職に拾われ、表の世界の住人になった。厄介なのは、寺に奇妙な事件ばかりが持ち込まれること。持ち前の身軽さと裏の人脈を駆使、住職の智恵をお借りして、解決にひた走る毎日だ。
 京の風情と垂涎の料理の数々も楽しい、本格推理の傑作登場!


昨日の宣言どおり、今日もまたミステリーです。

作者の北森鴻さんは今年のはじめに亡くなられました。
心不全で享年48歳。
Yahooニュースで報じられていたのを見て驚いた覚えがあります。
48歳って若すぎます。

さて、しんみりするのはこれくらいにして本編の感想を。


京都を舞台にした、短編集です。
正直、北海道の田舎にすむ私にとって地名とかよくわからないので、そういうところはかなり流し読みしています。
京都なんて高校の修学旅行でしか行きませんでしたし、それも清水寺のほうに宿があったので、嵐山のほうまでは足を伸ばせなかったというか。
しかも渋滞のせいで予定が狂いまくるというアクシデントつきであんまり……。

まあ偶然ながら西村京太郎さんと山村美紗さんのお宅を見つけたりとかしたんですけど、私以外誰も知らなくて嬉しいような寂しいようなそんな複雑な気分を味わったもんです。
閑話休題。


大悲閣の寺男・有馬次郎こと「僕」がみやこ新聞の折原けいが持ち込んだ謎を自身の特技と住職の智恵を借りて解決していくというのが基本。
京都ならではの事件というか、謎が描かれているので関西圏の人が読んだほうがおもしろいかもしれませんね。

主だった登場人物はこの2人と大悲閣の住職、京都府警の碇屋警部、超マイナーなバカミス作家・水森堅ことムンちゃん。

「よく似た名前の名探偵が活躍していた気がする」と称される碇屋警部ですが、2時間ドラマ好きならすぐにわかると思います。元ネタは山村美紗さんの多くのシリーズで登場する狩谷警部ですね。


北森鴻さんの作品というと、古美術と料理ってイメージがあるんですが、今回もその通り。
おいしそうな料理はこの作品でも健在です。
このシリーズに登場する料理屋は十兵衛。
事件の話はたいていこのお店か大悲閣で行われます。

元怪盗という経歴をもつ有馬次郎が本当の謎解きをしていくさまは中々おもしろいです。
スイッチが切り替わることで寺男は怪盗へとかわる訳です。
うーん、かっこいいですね。

お転婆娘・折原けいは確かリレー小説『堕天使殺人事件』のキーパーソンだったような……。
ずいぶん前に図書館で借りて読んだのですが、あれは非常に読みごたえがあります。

私が読んだのはかなり分厚いハードカバーで2段組。時間と根性があるのならオススメします。
打ち合わせなしで執筆されたため、読者どころか作者たちもどうなるかわからないというひどくハラハラさせられる作品です。

それぞれの作者さんの他の作品を読んでからだと「ああ、○○さんっぽいなぁ」とか思えて余計に面白いですよ。
これ文庫化されてるんですね。知らなかったです。
今度探そうかな。



これからもう1冊ミステリー?を読みたいと思うのですが、今日中に読み終えて感想を書けるかというと微妙です。
もしかしたら明日になるかもしれませんがご容赦を。

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ST警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル

ST警視庁科学特捜班  緑の調査ファイル (講談社文庫)ST警視庁科学特捜班 緑の調査ファイル/今野敏
1億円の名器ストラディバリウスが盗難。人気バイオリニストがコンサートのリハーサルの際にすり替えられたのだ。出動したST翠の異常な聴覚に、オーケストラの指揮者・辛島は興味を示す。捜査が難航するなか、コンサートマスターが密室殺人の被害者となる……。翠の苦悩を胸を打つ「色」シリーズ第4弾!


久しぶりのSTシリーズです。
前回読んだのは8月1日なのでおよそ1月ぶり。
そんなにたっていないと思っていたのですが結構たってましたね。


緑のタイトルのとおり、翠がメインの話です。
翠はすごい聴力をもった閉所恐怖症の女性でその影響で露出の多い格好をしています。


STやメンバーの紹介が1番はじめに書かれているのですが、STが認められていてちょっと嬉しく思いました。
やっぱり実績主義なんでしょう。
そして、菊川さんの「警部殿」がもう嫌みじゃなくなっているみたいでちょっとニヤニヤしそうになってしまいました。

今回はオーケストラが登場するのですが、菊川さんと青山が意気投合してミーハー根性丸出しで……、と珍しいものが見れます。
登場人物たちも驚いていましたが、確かに菊川さんとクラシックというのは若干妙な感じがしますね。


今回は窃盗事件からはじまります。
なので、序盤存在こそ描かれているものの赤城さんの活躍がありません。
確かに、死体がなければ検視も何もできませんからね。

このまま目立たないのかな?と思っていたのですが、そんな訳なくてちゃんと殺人事件も起きました。
あらすじ読んでたらわかったと思うのですが、あらすじ読んでなかったんですよねぇ。
基本的にあらすじ読むのって店頭のみで、買ってから結構たつと忘れてしまいますし、STシリーズはまとめ買いだったのであらすじすら読んでませんでしたから。


窃盗事件に関しては作中で何度も解決への糸口が仄めかされているのですが、キャップと同じ文系人間の私にはまったく分かりませんでした。
殺人事件のほうはとある人物の証言に疑問を覚えることは出来たので、真相が明らかにされるときちょっといい気分でした。
まあ、全部がわかったわけじゃないので“ちょっと”なんですけどね。


最後にオーケストラの演奏が描かれるのですが、音楽をほぼ知らない私は軽く読み流してしまいました。
曲を知っていればもう少し楽しめたのかな?と。
けどわざわざ調べて聞いてみようとまでは思えませんでしたけど。

ラストにエピローグ的なやりとりがあるのですが、とても可愛らしかったです。
そうなんですよね。45歳の菊川さんと20代の翠は親子と言ってもいいくらいの年齢差で読んでいて微笑ましかったです。



明日もミステリー読みたいなと思います。

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