隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。
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葉山透が贈る現代の伝奇譚
死なない死刑囚を殺してほしい。まるで、矛盾しているかのような奇妙な依頼。
対面を果たした死刑囚は物静かで端正な面立ちの青年だった。だが、その本質を知れば慄然とする。不死者ゆえか、死を愛する殺戮者。しかも、あらゆる方法をもってしても蘇るというのだ。
自分の死が楽しめないから殺すのだとうそぶく青年。いかなる怪異が不死をもたらしたのか、本当に殺すことはできないのか? 異端者、湊の知性がその謎に挑む!
江戸時代――寛延年間に村人すべてを殺戮したという怪異「鏖(みなごろし)」。長く封じられていたはずのそれが、眠りから覚めた。総本山、御影神道名だた る手練が犠牲となり、関係者を震撼させていた。
へそ曲がりで有名な九条湊の仕事を選ぶ基準は、「面白いかどうか」だという。人を跡形もなく吹き飛ばす、前代未聞の怪異――だが湊の腰は重い。皮肉げに「解決してみせるが、期待はするな」と不可解な言葉を放つ湊。実はこの事件には恐るべき秘密が潜んでいた!
科学が隆盛を極める現代。だが、その片隅にひっそりと息づく異形のものたちがいた。存在を知る一部の者たちは、それを「怪異」と呼んだ。
当然、怪異を相手にする生業もある。修験者、法力僧、呼ばれ方は様々だが、その中でひと際変わった青年がいた。九条湊――どこか斜に構えたクセのある青年だが、彼が同業者から疎まれているのはそこではない。霊力、法力、神通力、彼はそんな力を一切持っていない。それにもかかわらず、怪異を倒すという。その手腕は驚くべきものだった。
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