0能者ミナト 6/葉山透
葉山 透が贈る現代の伝奇譚
とある寒村で、青年と家畜が惨殺される事件が起こる。事件に"怪異"の存在を嗅ぎ取った御蔭神道は、高校生ながら英才と称される水谷理彩子を派遣する。彼女が現場で出会った発見者は少し年下に見える少年だった。
殺人現場を見ても落ち着き払い、冷静すぎるぐらい論理的な少年――九条湊に戸惑う理彩子。いつの間にか理彩子は少年のペースに引き込まれていくようになり。
湊と理彩子が出会い、初めて"怪異"に挑むことになった事件とは?
結構前に購入していたんですけど、読むのがこんな時期になってしまいました。
一回整理しないと積読本多くなってそうで怖いな。
【第一話 首】
【第二話 件】
【閑話 戯】
が収録されています。
今回はあらすじの通り、湊と理彩子の出会いが描かれています。
私、こういう続き物って目次どころかあらすじすら目を通さずに読み始めるんです。
なので、第一発見者の少年が湊ですごく驚いてしまいました。
いつか過去編はやるだろうとは思ってましたが、導入も何もなくいきなり来るとは思わなかったです。
首をほとんど切断された死体と、母牛と子牛の死体。
子牛の首も切断されているという異常な事件現場なんですが、人面が登場するまで件(くだん)だってことに気づけなかったことがすっごく悔しかったです。
理彩子が注目している子牛ってことでもうちょっと早く気づけたはずなのに。
【首】の終わり方が終わり方だったので、すっきりしないな、と思っていたら、
【件】が直接の続きでちょっと嬉しかったです。
このもやもやはすぐに解決してほしいですよね。きっと、巻があいてしまえば忘れてしまうので。
作中時間軸としては、10年の間があいているわけですが、湊にとっても小野寺さんにとっても事件はまだ解決していなかったことなんですよね。
正直、件の能力は非常に恐ろしいな、と思いました。
前巻で登場した覚とは似て否なる能力。
思考を全て読まれるのと、思考も行動も全て掌の上なのとどっちがマシでしょうね。
しかも、件は短命で記憶を持って転生するとのことなので、拘束は意味を成さず本当に厄介な怪異ですね。
湊たちが件の掌の上から逃れられたのは正直、偶然みたいなものでしたが、運も実力のうちってやつなんですかね。
今回も次巻の内容については未定なのかな。
いつもの喫茶店のやりとりで次の怪異については触れられていません。
というか今回の閑話はいつもの喫茶店のやりとりじゃないんですよ。
覚の倫寧が事務所に遊びに来る話。
沙耶視点で語られるんですが、この子本当に鈍感だなぁ。いや、ユウキくんがませてるだけってのもあるんですけどね(笑)
次巻はいつになるかな?
いつもこのシリーズの発売に気づくの遅れてしまうんですけど、次はちゃんと気づけるといいな。
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