僕とおじいちゃんと魔法の塔 6/香月日輪
幽霊のおじいちゃんと魔法の塔で暮らす僕、陣内龍神(じんないたつみ)。高校2年生になりました。学校での一大イベント、修学旅行で北海道に行くことに。「人間ぶりっこ」にハマり、僕や親友の信久と学校に通う魔女のエスペロスは、初めての体験に大暴走!? ところがクラスの中には彼女をライバル視する女子がいたり、僕たちをよく思わない奴もいる。
そんなクラスメイトたちにも事情があるようで!? 大人気「魔法の塔」シリーズ、第6弾!!
先日購入した本をようやく読めました。
カドフェス対象本なんですが、買った店舗が取扱い店ではないので限定カバーはもらえませんでした。残念。
今回はあらすじにもある通り、修学旅行の話です。
妖アパの修学旅行は冬に雪山でしたが、魔法の塔の二人は夏に北海道らしいです。
なんというか、北海道民だけど全然行ったことない場所ばかりが紹介されててなんか微妙な気分になりました。
あと、札幌旭川あたりはともかく釧路は暑いといっても30度なんてまずならないし大したことないと思うんですが……。
まあいっか。
今回は読んでいてなんかモヤモヤ感が離れませんでした。
妖アパの5巻だったかな?
江上部長と青木先生の「皆仲良くしましょう?」「幼稚園児じゃないんです。無理です」みたいな話ではあるんですよね、今回。
成金の娘で、エスペロスをライバル視する英美ちゃんと、人を反射で批判する少年・富田。
この2人と否応なしに関わっていくことになるわけです。
で、全ての人と仲良く分かり合えるわけじゃないし、あきらめざるを得ないこともある。
エスペロスをライバル視することは無駄だから別の方向を向きなさいって話なわけです。
妖アパでも似たような展開はあるのに、どうして魔法の塔はモヤモヤするのか、ちょっと考えてしまいました。
やっぱりあれかな、龍神の自己がはっきりしすぎているからなんでしょうか。
夕士にも似たようなところはありますが、夕士はまだまだ発展途上。
色んな事を体験して、実感して悩む。そんな高校生らしい高校生が描かれていました。
けど、龍神はそれの一段上に登ってしまっているというか。
龍神は「急いで大人になってしまった子供」で、その考え方がなんか気に入らないんだと思います。
人生経験豊富なおじいちゃんや、次元の違う存在であるエスペロス、あるいはそういうことの素地がきちんとしているであろう長谷や雅弥先輩、あとは椎名もかな?
そのへんのキャラなら同じことをいっても気にならないんだけどなぁ。
うーん。
けして面白くないわけじゃないし、なるほどなと思うところも多々あるんですよ。
でもなんかそうじゃないだろ!?ってなってしまって。
本当にすごくモヤモヤします。
「学年末が近づいていた。」で今回は終わっています。 ラストの展開のために時間軸を進めたかったってのもわかるんですが、ずいぶん駆け足だなぁ。
この子らこの巻で進級してたんですけど。
信久の進むべき方向も見えだしてきたようですし、このシリーズもあと数冊で終わりかもしれませんね。
[0回]
COMMENT