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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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つくもがみ、遊ぼうよ

つくもがみ、遊ぼうよ/畠中恵
勝負に勝たないと、双六のマスに閉じこめられちゃう――!?
障子に映る不吉な影、賊出没の真相、願いを叶えてくれると噂の稲荷……
やんちゃな子供達と個性豊かなつくもがみが、次々と起こる謎や怪異に挑む!
ほっこり愉快なお江戸妖怪ファンタジー

われは器物が百年の時を経て妖と化した、付喪神である――
江戸は深川、僅かな賃料と引き替えに、何でも貸し出す損料屋「出雲屋」には、つくもがみという妖怪と貸した古道具たちがたくさん! 威張りんぼうで、そのくせ友情にあつく、噂話にお茶や焼き芋、いたずらが大好き――主夫婦・お紅と清次のひとり息子十夜と幼なじみの子供らは、つくもがみたちと様々な大騒動を繰り広げ、健やかに成長していく――。


図書館で借りてきました。
いつ買ったんだろう、これ。

【序】
【つくもがみ、遊ぼうよ】
【つくもがみ、探します】
【つくもがみ、叶えます】
【つくもがみ、家出します】
【つくもがみ、がんばるぞ】
【終】

が収録されています。
以前、紹介した畠中さんの作品「つくもがみ貸します」の続編に当たりますね。
ただ続編とはいいつつも、帯の文でもわかるんですが、主人公は清次とお紅の子どもです。
作中時間軸としては「貸します」から十年近くたってると思っていいようです。

私、この作品と畠中さんのエッセイである「つくも神さん、お茶ください 」を同一視していたようで。 この作品が出ていたことすら知りませんでした。
今回図書館で見つけたときも「なんでエッセイが小説の棚にあるんだよーまた職員さん間違えたな」程度にしか思ってなかったんです。
地元の図書館は臨職の方が回っているのかわかりませんが、よく人が変わるんです。
でその度に適当に戻していたりするのをこっそりなおしていたので、今回もそうだと思ったんですね。
で、エッセイって読んだことないけどどうなんだろう?と思って手にとって帯をみたら「これ続編じゃん!」となったわけです。
タイトルはなんとなく似てるけど何で気づかなかったんだろう?


「貸します」で登場したつくもがみたちはたぶん、全部でているのかな?
明らかに新顔なのは、双六のつくもがみであるそう六でしょうか。
そう六の宿る双六で遊びながら、様々な問題を十夜、市助、紅一点のこゆりの三人の子供たちとつくもがみたちが協力しながら解決していきます。

しゃばけでもそうなんだけど、つくもがみたちはやっぱり人ならざる存在なので、考え方だとかが違うんですよね。
人なら相手の気持ちを慮って黙っているであろうことも自分達に有利に働くと思ったら告げてしまったりするのです。

「十夜、運はな、鏡と共にあることが多いのだ。われらは長生き故、よく知っておる」
「鏡?」
「己の為した事が、鏡に跳ね返って己の身に戻ってくる。そういうことだ」(p277)

普段は子供っぽいわがままを告げるようなつくもがみたちも、こういうところをみると長い年月を経た存在であるとわかりますね。

清次とお紅が結ばれて、お店を大きくしていったりした空白の10年が気になりますが、そこについてはこれからも語られることはないんでしょうね。

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