天にマのつく雪が舞う!/喬林知
開けば世に災厄をもたらすという禁忌の箱「風の終わり」を取り戻すため、素性(職業:魔王)を隠し、四年に一度、大シマロンで開催されるという「天下一武闘会(略してテンカブ)」に出場することになったおれ・渋谷有利(ユーリ)。えっ、旅の仲間の村田健(ムラケン)の正体って“アレ”だったの!? なんて驚くヒマもなく一行に襲いかかる苦難の波! でも最大の衝撃がこの後に控えていることを、おれはまだ知らなかった――。噂のハイテンション・ファンタジー!
読み終わって失敗したなぁ、と思いました。
それというのも、今回ものすごい中途半端なところで終っているんです。
このシリーズってここから先しばらく2巻で1つのエピソードを語るんじゃなかったかな?
読んでる途中で思い出したのですが、次巻の
地にはマのつく星が降る!がめちゃくちゃ読みたくなります。
明日とか読んでしまおうかなぁ、と一瞬思いました(笑)
物語的には前巻から少し時間が飛んでいますね。
マキシーンが「地の果て」を間違った鍵であけたために壊滅状態に陥ったカロリアに戻っています。
そこに大シマロンの使者がやってきてテンカブ――正式名称は『大シマロン記念祭典、知・速・技・総合競技、勝ち抜き! 天下一武闘会』――の開催を告げにやってきます。
それどころじゃないからと出場を辞退しようとするのですが、優勝したら叶えられる願いに惹かれてユーリたちは参加を決めます。
優勝商品として、「風の終わり」を手に入れようとするのですね。
知・速は順調に勝ち進んで行きます。
途中でムラケンの正体や、ヨザックやコンラッドの過去なんかも語られます。
ムラケンの正体は双黒の大賢者。
あれですよ、肖像画で眞王陛下の後ろで本持って微笑んでた人。ってそれだとアニメ見た人にしかわかりませんね。
ようは眞王と共にあった人ってことです。大賢者が黒髪黒目だったから何の変哲もない日本人のユーリの髪色や学ランがありがたられるってわけです。
ムラケンの正体を知り、混乱していろいろ口走ってしまうユーリなんですが、それを止めたのはなんとヴォルフラムだったんですよ。
前巻あたりからのヴォルフの成長っぷりは本当にすごい。
ヨザックは濁してましたが、シュトッフェルに「忠誠心に疑問がある」と吹き込んだのはヒューブなんでしょうね。
ヒューブのフルネームは確かグリーセラ卿ゲーゲンヒューバー。
ヨザックが「グ」で言いよどんだこと、ニコラとヒューブの関係を知ったときのグウェンダルの反応、前巻のアニシナ&グウェンダルのやりとりなどからしてきっとそうなんでしょう。
途中、ナイジェル・ワイズ・マキシーンがフリンさんを人質にとったり、それをツェリ様が助けたりしてるんですが、ツェリ様をケバい露出狂の年増女呼ばわりしたマキシーンにびっくりです。
ツェリ様は別にケバくないと思うんだけどなぁ。まあ、露出は多いですが。
で、決勝は武器を持って闘うわけですが相手がすごい。
1人目は別にたいしたことないですよ。でも2人目からは……。
アーダルベルトがなぜ大シマロンの代表として登場してるんだとかそういうことも思わなくもないですが、1番の衝撃はあの人。
左手を切られてユーリを逃がすために生死不明に陥っていたあの人――コンラッドが大シマロンの兵士の格好をして登場し今巻は終了。
めちゃくちゃ続きが気になります。
早いうちに読んでしまいたいです。
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