カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ/霧舎巧
八丈島沖にひっそりと隣り合う月島と竹取島。古くからの因習に呪縛され、月島の一族に支配され続けている双つの島を《あかずの扉》研究会の六人が訪れた時、血も凍る連続殺人の万華鏡が回転を始めた。一族に伝わる秘宝が島の後継者を次々と殺戮する怪! 本格推理の気鋭が放つ孤島ミステリーの奇跡的傑作!
ずいぶん前に読んだ
ドッペルゲンガー宮の続編というかシリーズです。
このシリーズ何冊もでているはずなんですが、私が持っているのはここまで。
ここから先をそろえることはないと思うので、カケルとユイの関係がどうなったのかはわからず終いになってしまいますね。残念。
今回の舞台はあらすじにもあるとおり、八丈島沖にある2つの島(厳密には1つの島といっていいんですが)。
前作も解説までで623ページとかなりぶあついんですが、今回はそれのさらに上をいっています。680ページです。
自分でもよく1日で読み終えたなぁと感心してしまいます。
相変わらず、登場人物が多いです。
一族云々ってやっているから余計なんでしょうが、登場人物紹介にのっている人物だけで20人超えてるんですからすごいですよね。
まあ、ほんの少ししか登場しない人とかもいるんで実際の事件の関係者は半分くらいといってもいいんだと思いますが。
この作品は、《あかずの扉》研究会の書記であるカケルの視点で物語は進んでいきます。
だから、カケルの誤解だとかはとかれることなく進んでいってしまうんです。
それが惜しいな、と思ってしまいました。
作者がそれをねらっているのはわかります。
ですがそれがなければもっと事件は早く解決していたんじゃないのかな、とも思ってしまうんです。
前巻の時も書いていたのですが、やっぱりカケルは名探偵にはなりえないんですよね。
推理の材料となるものはすべて知りうる位置に存在しているんだけど、それを結びつけることができない。たとえ結びつけたとしても間違った結びつけ方をしてしまうんでしょう。
でも、きっと一番大事なときは間違わずに行動できるんじゃないかな、と思います。
《あかずの扉》研究会のメンバー・咲さん。
彼女の能力は先見。いわゆる予知というものなんですが、彼女の予知が後々どういう風に関わってくるのかというのもこの作品の見所の1つでもありますね。
結構序盤から言われていた「犯人はドラえもん」とかね。いったいどう絡めてくるんだろう、とちょっとわくわくしてました。
前述の通り、私はこのシリーズ2巻であるこの巻までしか持っていません。
きっと、3巻以降を読むことはないし、近いうちに2冊とも売ってしまうと思います。
でも、図書館にあった
六月はイニシャルトークDE連続誘拐にもこの作品に登場したお屋敷が登場していた気がするので、売ってしまう前にそちらも読んでしまえたらなと思います。
[0回]
COMMENT