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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と柘榴と夏休み

櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と柘榴と夏休み/太田紫織
北海道、旭川。とあるレトロなお屋敷に、「櫻子さん」が住んでいる。彼女は型破りなお嬢様。 骨を偏愛し、骨と死体の状態から、真実を導くことができる。 そんな彼女と一緒にいると、平凡な高校生であるはずの僕まで、骨と縁が深くなるようで……。
夏の初め、櫻子さんに付き合って出かけた僕は、山道でひっそりと眠る骨に遭遇する。その骨に隠された悲しい秘密とは……。
お陰様で大人気! 新時代の才能が放つ、最強キャラミステリ!


図書館で借りてきました。
これの続編になります。


【プロローグ】
【第壱骨 夏に眠る骨】
【第弐骨 あなたのおうちはどこですか】
【第参骨 殺されてもいい人】
【エピローグ】

が収録されています。
3話以外はアニメでも放送されていましたね。
1話は鴻上さんのおばあちゃんの話、2話はいいちゃんのお話です。
ちなみに放送されなかった3話は薔子さんの実家のお話。

ほぼアニメ通りの内容なので、1、2話はさらっと読み終えることができました。
ずっと「いーちゃん」だと思っていたのですが、正しくは「いいちゃん」だったようです。

鴻上さんといいちゃんが知り合いだったという設定はご都合主義だな、と思っていたらアニメオリジナルで、尺の都合のご都合主義だったようです。


3話は読んでいて素直に、今時こんな人いるんだろうか、と。
なんとなく昭和の物語の世界のイメージ。松本清張とかそんなの。まともに読んだことも見たこともありませんけど。
おもしろいけど、正直、読んでいて気持ちのいい話ではないですよね。

あとはそうですね。
こういう話をするのならば、医者の介在しない嵐の山荘あたりのほうがおもしろかったのでは、とも思いました。
死因の特定も容易ではない状況で、それぞれが自身の罪を告白し、誰が犯人か疑心暗鬼に陥ると。
でもまあ、この話はそこがメインではないのでしょうしこれはこれでいいんだろうと思いますが。

すごくどうでもいいのですが、
「櫻子さんはいつも、殺意は病だという。」(p233)
ってあって、ネウロを思い出してしまいました。
このシリーズにおけるシックスは、あの人なんでしょうが、まだまだ姿は見えませんね。アニメではこの辺からちらほら出ていたのですが。


アニメを見ていたときも気になっていたのですが、在原さんって本当に何なんでしょう?
櫻子さんの婚約者であり、警察関係者。
いつも忙しそうにしている人だってのはわかるんですが、姿が見えないんですよね。
語り手である僕・館脇くんは彼をすごい人だといい、それなりに交流があるような気配はあるものの登場しないので。

というか、婚約者が年頃の男の子と二人っきりで出かけたりしてても気にしないって逆にすごくないですか?
在原さんが館脇くんをそこまで信用している理由が知りたいなぁと思いました。

このシリーズはもう数冊図書館にあったのでまた借りてきたいと思います。

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ラメルノエリキサ

ラメルノエリキサ/渡辺優
小峰りな、16歳。
やられたら絶対やり返す。
"復讐"をモットーに生きる少女が疾走する痛快青春ミステリ!
「ラメルノエリキサのためなんです、すみません……」
女子高生・小峰りなのモットーは、どんな些細な不愉快事でも必ず「復讐」でケリをつけること。そんな彼女がある日、夜道で何者かにナイフで切り付けられる。手がかりは、犯人が残した「ラメルノエリキサ」という謎の言葉のみ。復讐に燃えるりなは事件の真相を覆うが――。


図書館で借りてきました。
第28回小説すばる新人賞受賞作とのことなので、デビュー作のようです。


帯にもあるとおり、物語は主人公の少女・小峰りなが夜道でおそわれたことから始まります。
物語は終始、りなの視点、りなの一人称で進みます。

実際に自分にされたこと+害されたことで生じた損害なども上乗せして復讐するりなにとってこの事件は、とても許しがたいものでした。
切りつけられた直後に「ぶっ殺してやる!」って叫んでますし。うん。

警察には伝えなかった犯人の残した言葉「ラメルノエリキサ」、第二、第三の被害者たちを調べていくうちに犯人へと近づいていきます。

りなの思考回路がぶっ飛んでいて、お母さんへの思いも二重の意味でのマザコンっぷりも怖いです。
病気とまでいわれる復讐癖も二次元だから許される、リアルでいたらかかわり合いになりたくない少女です。
でも、読んでいておもしろかったです。

「ラメルノエリクサ」じゃなくて「ラメルノエリキサ」だったのはわざとなんだろうな、と。
本来の原文(?)がどうなのかは知りませんが、「ラメルノエリクサ」だったならば、私でももっと早くに気づけたでしょうから。
そして私は賢者の石というとハリー・ポッターより先にハガレンがでてきます(笑)


完璧な存在である母の娘として完璧を求められている姉妹。
姉は完璧をつとめ上げ内心では母を罵倒する。
妹はその完璧さをすばらしいものだと思いつつも自身は完璧になれないと自覚する。
……ずいぶんとまあ歪んでますね。


キレイに終わってるので続編はなさそうです。 ただ、語り手が移り変わっていくようなシリーズになったら面白そうだな、と思いました。
お姉ちゃんや篠原君、立川ちゃんの話も読んでみたいです。特にお姉ちゃん。

この作者さんの次の作品を見かけたらぜひ読んでみたいです。

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Switch

Switch/梓
その"Switch"を押せ!
「まあ、アレだ。非常ベル、押してみないか――。」
小さな罪を繰り返す幼なじみの中学生、五十嵐 豪と大和 崇。
それもまた、いつもの悪戯のはずだった――。
くベル、暗没する世界 覚醒したそこは目眩めく と の 世界
教師、仲間、最愛の人――世界のすべてを今すぐに"消せ"!!
この日常の混沌を躊躇なく殲滅する、梓の才能を目に焼き付けよ――。
そしてきみは、梓に消される


ずいぶん前に購入して積読本と化していた1冊です。
ようやく読めて良かったです。


ジャンルとしては何になるんだろう?オカルトホラー?サスペンス?
旧校舎の非常ベルを押したことで不可思議な現象に巻き込まれた少年の話です。
流水大賞優秀賞受賞作らしいです。(清涼院流水さんから流水かな?)


非常ベルを押す→翌日へ時間が飛び、クラスメイトにボタンが現れる。
ボタンを押す→その日をやり直すことが出来るが、ボタンを押された人物は消えてしまう。

という現象が起き、誰が非常ベルを押し、消えたクラスメイトのボタンを押したのかを紐解いていくんです。
とにかく設定は面白い。
途中で胸糞悪いと思わないこともないんですが、後半――特にラストはぞっとします。

が、面白いのは後半だけなんですよね。
前半は主人公が事実関係を把握していくことに終始してしまい、盛り上がりにかけます。

というか、何に驚いたかってあらすじにものっているのに、主人公の幼なじみにして親友の崇が物語の序盤で退場してしまうこと。
うーん、幼なじみあるいは彼女と協力して云々の方が面白かったんじゃないかな、と。

私がミステリー読みすぎてるからってこともあるのでしょうが、登場人物も数えるほどしかいないので犯人が登場してすぐに「あ、こいつ怪しい」ってわかってしまいました(笑)
この手の話は登場人物を十数人にした方が混乱が混乱を呼び、面白かったのではないかな?と。

でもまあ、作者がこの作品を書いたのはなんと中学生。改稿してる時点でも高校生です。すごい。
時代的にも携帯サイト最盛期だったと思うので、やたら多かった章分けもその辺関係あるのかな?なんて思ったりしました。

作者さんはこの作品以降、何も出版されていないのかな?
名義変更されてたらわからないのですが、『梓』名義では何もないよう。
現在、25、6歳ぐらい?今もまだ執筆されてるのかわかりませんが、いつか目にすることが出来ればいいなと思います。

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