ゴーストハ ント 7/いなだ詩穂(原作/小野不由美)
閉じ込められてしまった廃校の中で、仲間と引き離された麻衣。校舎内をさまよう子どもたちの魂に、独り立ち向かう!暗闇の中で、麻衣を助けてくれたのは……?
脱出した麻衣を待ち受けていた新たな「事件」。すべての謎が明かされる、最終巻!
夏に読みたかった1冊でしたが、ようやく読めました。
これでこのシリーズも終わりですね。
【忘れられた子どもたち(後編)】が収録されています。
原作はリライト版でいうところの7巻「
扉を開けて」ですね。
今回のメインとなるのは
前巻の続きである廃校内での出来事と、そこから脱出したあとのシリーズ全てに散りばめら れていた伏線の回収話です。
学校内の出来事もリライト版読んでるんで、内容は知っているものの読んでる最中にはドキドキしてました。
でもどちらかというと、その後のぼーさんの独壇場に目が行ってしまいますね。
今回この依頼を受けることになったのは、ナルの兄の死体を湖から引き上げるまでの間に待ち時間が発生したから。
今までの様々な小さな謎からナルが隠していたことを暴いていきます。
原作では麻衣が男性陣に少しずつヒントを貰って自分で辿り着いていた気がしたんですが、コミカライズ版ではぼーさんが探偵役を務めています。
でもナルの正体に関しては、驚きはしてもそれだけです。
麻衣が何度も助けられた夢の中の「ナル」。
その正体が明らかになったとき、本当に麻衣がかわいそうでかわいそうで。
いや、リライト版読んでるんで知ってるんですけどね。それでもやっぱり可哀想。
それというのも、夢の中の「ナル」=ナルの双子の兄・ジーンであった、と。
麻衣はナル=ジーンであると信じ切っていたわけですが、初めて夢に現れたときにはすでにジーンは故人でありどうあがいても叶う恋ではなかったわけです。
これもう報われなさすぎて……。
ラストで麻衣は吹っ切って、「一人でも恋は出来る」「忘れるまで続く」とか言ってるわけですが、どうしてもそれでいいのかと聞きたくなってしまいます。
描き下ろしなのかな?一番最初に口絵イラストがあるんです。
そこに描かれてるのは赤いアネモネを持った麻衣の姿なんですが、もしかしてと思って花言葉を調べてみました。
花言葉はサイトによって結構違うんでいくつか調べました。
アネモネ全般の花言葉は、「はかない恋(希望)」「恋の苦しみ」「見はなされた」とかそういう感じ。
そして赤いアネモネは「君を愛す」
アネモネを持つ麻衣の表情は明るいものですが、それに込められた意味合いを思うと苦しいですね。
単行本ではありませんが、
悪夢の棲む家のコミックも最近発売されてま すが、そちらを読むことはきっとないと思います。
私、原作読んでからコミカライズ読みたい派なので。原作がリライトされたりして読む機会があれば購入を検討するかも?って感じですね。
このシリーズはコミカライズ単品で読んでも十分楽しめる作品だったと思います。
[0回]
COMMENT