世界平和は一家団欒のあとに 2 拝啓、悪の大首領さま/橋本和也
家族全員、特殊な力を持ち、なぜか世界を危機から救う役割を押しつけられる星弓一家。
長男の軋人は、かつて自分が倒した悪の組織の首領一家と再会する。その一家、鶴見家の父の修平は無職でしょぼくれ、長女の銀子は父を見限り失踪、末っ子の正志はそんな中すっかり意気消沈していた。
長男の啓吾に頼まれ、なんとなく後ろめたさも感じた軋人は、柚島や妹の美智乃とともに彼らの絆を取り戻す手助けをすることになるが――。
悪の組織の“その後”と正義の味方のアフターケアを描く物語。
ツイッターでもちらりとつぶやいたのですが、今猛烈に蔵書一覧が欲しいです。
シリーズものが多いとはいえ、かなり冊数があるので(たぶん小説と漫画をあわせたら4桁いく)面倒で……。
エクセルで管理したいなぁと思うのですが、それだとパソコンないとどうしようもないですからね。
何かと不便です。
さて本編の感想を。
今回はあらすじにもある通り、アフターケアの話です。
前巻で刻人の敵として登場していた「究極の存在」こと桐島啓吾。
そして、自爆で軋人を瀕死に追いやった悪の組織「クリムゾンデスロード」。
実は桐島くんは「クリムゾンデスロード」の首領の息子だったのです。
世間は狭いというかなんというか……。
「クリムゾンデスロード」は昭和の悪役とでもいえばいいのかな?
やたら露出度の高い女幹部(デスウィップ将軍=桐島母・優子さん)とか、セリフ回しが大仰な首領(桐島父)だとか、巨大ロボ(ルクガイン)とか。
そんな感じの悪の組織です。
星弓一家が「世界を救う」役割を担っているのなら桐島家は「世界を危機に陥れる」役割を担っていたらしいです。
今まで様々な作品でたくさんの悪の組織が壊滅していく様を見てきました。
日曜朝の戦隊モノなんてその最たるものですよね。
でも今まで悪の組織のその後なんてほとんど考えたことなかったのでちょっと新鮮な気がしました。
元首領がカップ酒片手にブランコにゆられていたときなんてすごいいたたまれなかったです。
そうですよね、悪の組織として生計立てていたんなら組織壊滅=無職ってことですもんね……。
今回もまた家族について語られてしまっていて、軋人と柚島ちゃんの関係は進展があったのかないのか微妙。
まあゆっくり進んでいってくれてもいいんですけど。
すべてが終わってからの桐島くんと軋人のやりとりがすごく好きです。
あのセリフ、この作品の根幹に関わってくるようなものなのでは?と深読みしたくなってしまいました。
銀子については、七姉とはれるほどの能力の持ち主ですから確かに強いんでしょう。
でも、バカそうだしなぁ(失礼)。
桐島くんがブレーンにならないことを願います。タッグを組んだら大変強敵になりそうです。
まあ一番の強敵は七姉でしょうけどね。
あの人がいるからこその裏世界での星弓家の知名度の高さに繋がるわけですが、七姉が敵に回ったら誰も止められないんだろうなぁ。
次巻はどんな展開になるのでしょうか。楽しみです。
[0回]
COMMENT