docca 3/渡辺祥智
いつかまた…きっと「どっか」で。
未橋の帰還で明かされたクレオールの秘密。
「どっか」の危機を救うために、ひとつの選択が…。
急転直下! 最終第3巻!!
購入時には画像が出なかったんですが、数日で出るようになったんですね。
あらすじの通り、これで完結です。
【#12 アイ】
人間らしい人工知能を搭載したロボットAI(アイ)が様々なことを考える話。
博士が5年前に対どっか用に作ったロボットであるAI。
ヨソの博士が作った最新型であるRAY(レイ)も登場し、自身とのスペックの違いからちょっと考えてしまうんですね。
AIは愛の意味。
これからも少しずつ成長していくだとわかるちょっとほほえましい話でした。
【#13 虹の彼方】【#14 彼方の貴方】【#15 魔王と憂鬱】
【#16 帰るところ】【#Final いつかまたどっかで】
どっかから先生が帰ってきて物語が大きく動く話。
烈花が慕い探していた未橋先生がこちらに戻ってくるんです。
未橋先生によって、衝撃の事実が告げられます。
それは八王子くん――クレオールが魔王だということ。
そして未橋先生は勇者としてクレオールを探していた、と。
もうびっくりですよね。
でも、それだけじゃないんですよ。
未橋先生の何気ない一言でずっと不安定ながらずっとぎりぎりな関係を保ってきた守屋先輩まで揺さぶられてしまいます。
そして、守屋先輩は星川先輩が存在している訳ないことを思い出してしまうんですよ。
星川先輩が死してなお守屋先輩とともにあれたのは、守屋先輩だけじゃなく星川先輩もともにいたいと強く願っていたから。
星川先輩が消えてしまうところでは思わず泣いてしまいました。
今までの方が不自然でおかしいことだったのもいつか終わりがくるだろうことも、渡辺さんの作品だからこういう展開になるであろうこともわかっていました。
でも、やっぱり悲しいんですよね。
そうして、八王子くんとまひるのところにやってきた未橋先生は八王子くんに元の世界へ戻ることを促します。
というのも、魔王とはいえ八王子くんは「人との争いを好まぬ王」であったらしく、力はあるのに統治することを恐れ消極的だったらしいのです。
だから、魔王が魔王の言葉しか聞かない魔族を統治することで混乱を解消できると。
勇者が魔王に「いっしょに世界を救おう」って言っちゃうんですからびっくりです。
そして再会を約束して八王子くんは去っていきました。
本編内では再会は果たされていません。
が、1話とかだったかな?
まひるのお友達のミツミちゃんが「八王子くんに似てるキャラがいた気がする」と言っていたんです。
それがなんだったか最終話でわかります。
懐かしの名作「ダークネスセブン」。
ゲームのラスボスが八王子くん似の美形魔王で、途中まで味方パーティーにいてラストは倒される……んですが、
なんと2巡目をクリアすると魔王を取り戻すことができるシナリオが発生するんだとか。
そのストーリーはすごく希望に満ちていますよね。
そして消えたはずの星川先輩は子供の姿で守屋先輩たちをこっそり見守っていたりして。
まひるは気づいて「しー」ってやられてますが、いつまで秘密に出来るかなー。
八王子くんと星川先輩。
いつか訪れる再会も見たかったですが、きっと描かれることはないのでしょうね。
悲しい話を含みつつもほのぼの、途中グダグダな話があって、最終的にはハッピーエンド!
というすごく渡辺さんらしい作品でした。
恋愛要素皆無なあたりも渡辺さんらしいです。
[2回]
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