妖怪アパートに幽雅な日常 2/香月日輪
「なんなりとご命令を、ご主人様」
封印の解かれた魔導書から現れる22匹の妖魔たち。
自らの秘めた力に気づいた夕士と親友の長谷。
――運命の幕あけ!
妖アパ2巻です。
どこかのサイトで「2巻は長夕のバイブル」と書いてあるのを読んだ覚えがあるのですが、まさにそうですね。
長夕好きにはたまらない1冊です。
後の方の巻になると千晶の出番が多くて、そっちの印象が強く残っていたのですが、やっぱり長谷もいいなぁ。
今回は夕士が高2になる直前の春休みの出来事です。
新たに登場するアパートの住人・古本屋が持ち込んだ1冊の画集から物語ははじまります。
封印の施されていた魔導書・小(プチ)ヒエロゾイコン。
夕士がそれの主となります。
プチは
地獄堂霊界通信5で登場した大魔導士ゴールデン・アイズが持つ魔導書・ヒエロゾイコンのパロディ。
プチには22匹のしょうもない妖魔たちが封印されています。
しょぼいとはいえ妖魔は妖魔。
これらを使役するのに、最低限の基礎体力というべき力を身につけることを目的に修行することに。
修行については語るべきことはあんまりないですね。
あえていうなら、秋音ちゃんが言っていた「体力があってこその精神力」っていうのはまさにその通りだな、と。
今回の山場。
長谷のアパート訪問。
物語序盤の「俺に隠し事はするな!」にも萌えましたが、「お前が泣きわめくのが、愛しかったよ」には悶えました。
夕士にとって長谷は唯一の親友で、精神的な支えになっていたのと同様、長谷も長谷で夕士がもがく様を見てバランスをとっていたってことなんですよね。
長谷の主義の一つに「必要な場所への根まわしには、金と手間を惜しむな」というのがあるらしいのですが、それだけ見ても夕士の愛され具合がわかります。
「お前は夕士の親か!」ってくらいいろんなことやってます。
長谷はアパートの住人たちにいろいろなおみやげを持っていっていますが、いくら親友とおなじアパートの住人だとはいえ、普通そんなにお金かけませんよ。
というか、パパママ設定が2巻であったことに驚き。
妖怪アパートとの出会いは、夕士だけじゃなく長谷の扉も大きく開いたんですね。
新学期がはじまって学校に行こうとするところで今巻は終了。
次巻は田代ちゃんが出てくるのかな?
楽しみです。
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