地にはマのつく星が降る!/喬林知
筆記試験とロードレースをクリアして、天下一武闘会(テンカブ)の決勝戦にまで残ったおれ・渋谷有利(ユーリ)(職業:魔王)。ところが、美熟女戦士(自称)ツェリ様一行が禁忌の箱「風の終わり」すり替え作戦を決行しているそのとき、最後の戦い相手としておれたちの前に現れたのは――まさかまさかのコンラッド! 生きてたんだって喜びと、敵に回られたショックで混乱するおれ。これからどーなっちゃうの!? 絶好調☆カッ飛ばしファンタジー!
昨日の続きです。
続きが気になりすぎて、今日の朝、出勤前に1冊読み終えてしまいました(笑)
このくらいの厚さなら1時間20分ほどで読み終えられるので。けっこうぎりぎりでしたけど。
3人目の対戦相手がコンラッドであるという混乱の境地からこの巻ははじまります。
コンラッドとユーリのやりとりは読んでいてちょっと悲しい。
それというのも、ユーリにとってコンラッドは何があっても裏切らないと思っていた、全幅の信頼を寄せていた人物です。名付け親でもありますしね。
そんなコンラッドが敵の、大シマロンの制服を自分の意思で着ていることにひどくショックを受けるんです。
仕方ないよなぁ、と思います。
で、コンラッドの方も大シマロン側についているのも何か訳があるのでしょう。
きっとマのつく陽が昇る!でコンラッドの腕が切られる直前に何か言いかけてましたし。
ツェリ様は「眞王陛下はあの子にばかり厳しすぎます」とか言ってましたけど、それをそのままの意味で受け取っていいのか……。
村田が大賢者の生まれ変わりで今もその当時のことがわかるのなら、眞王の記憶を受け継いでいる人物とか眞王自身の魂が裏で糸をひいていてもおかしくはない気がするんですよね。
だからツェリ様のセリフは「眞王の命令」って意味なのか、「眞王=神=比喩」みたいな意味なのか。
どっちなのかな。
はやく理由が知りたいな。
アーダルベルトVS上様ユーリにはびっくり。
上様の長口上中に攻撃しようとするとは……。それはダメだろ。
アーダルベルトにジュリアの魂の行方が告げられます。
それを聞いて、アーダルベルトはユーリを追いかけ、倒れた本棚にはさまれて身動きできない状態で気絶してしまいます。
それを見たコンラッドは「よほど嬉しいことでも聞いたんでしょうね」とありましたが、このアーダルベルトの心情がいまいちよくわかんないですよ。
ジュリアの魂がユーリの中で息づいているから? それとも、ジュリアとユーリは別人であると確信したから?
うーん。やっぱりよくわからん。
というかやっぱりアーダルベルトとジュリアとコンラッドの関係が非常に気になる。
何があって何がなかったんだろう。
フリンさんとユーリのダンスシーンが非常によかったです。
ええ、ヴォルフラムが嫉妬の嵐がすごそうだなーとかそういうのは置いといて。
フリンさんにカロリアの独立を告げ、ダンスに誘い誘われ。実は魔王だったんだよ、と告げるわけです。
なぜかちょっと泣きそうになってしまいました。
ノーマン・ギルビットの棺おけ(中身は風の終わり)をかかえてカロリアに戻ったユーリたち一行。
ユーリとムラケンはドラム缶からスタツアって地球へ。
ちらりと語られていましたけど、今までユーリにとっての眞魔国の存在を証明するものはコンラッドから貰った青い魔石(とひもパン)くらい。
村田の正体が明かされたことで、眞魔国について語ることが出来るようになるわけです。
が、そういった意味では村田の方が嬉しいんじゃないかなー、と。
というのも、ムラケンには大賢者だったころの記憶があるとはいえ、それを証明する手立ても語り合える仲間も今までなかったわけです。
今まで言いたくても言えなかったってことを考えると今回村田は頑張ったんじゃないかなと思いました。
なんとか日本に戻ってきましたが、問題はすべて放り投げてあります。
いったいどうなるのか次巻が楽しみです。
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