ドエクル探検隊/草山万兎(絵/松本大洋)
時代は一九三五(昭和十)年。小学校を卒業した竜二とさゆりは、風おじさんの家に招かれる。動物の言葉がわかるおじさんの家には個性豊かな動物たちがいっしょに暮らしていた。ある日、一家のもとにアンデス山脈にいるズグロキンメフクロウから手紙が届く。危急を知らせる差し迫った内容に、すぐさま探検隊が結成され、一行は南米ペルーへと向かう。
古代ナスカ王国とは? なぜ巨大哺乳類は絶滅したのか? それは、数々の「謎」を追う大冒険の始まりだった――。
古代ナスカ王国の秘密、巨大哺乳類絶滅の謎――。
南米ペルーを舞台に、血湧き肉躍る大冒険の幕が開く!
渾身の書き下ろし×入魂の挿画 息もつかせぶスペクタル・ファンタジー誕生!!
先日、図書館の新刊コーナーに見つけたのですが、その分厚さにしり込みしていたのです。
が、ちょうど図書館側の都合で貸出期間が延長されるとのことだったので借りてきてみました。
物語はあらすじにもある通り、昭和十年が舞台です。
とはいえ、日本が舞台だったのはほんの序章にすぎず、世界へと飛び出していきます。
730ページ超の大長編ですので読み応えはすごいです。
文字サイズもそこそこ大きいですし、挿絵も多いのですがずっしりしてるので長時間持ってるのは結構辛いです(笑)
内容的には面白いですし、冒険はワクワクするし、動物たちが力を合わせてそれぞれ自分の長所を生かすさまなんかは大好きです。
ファンタジーだとわかっていても読み終えた時には非常に感慨深いものもありました。
動物好きにはぜひとも読んでもらいたい作品ではあるんですが、
非常にとっつきにくい。
そもそもこれを手に取ろうと思う子はよっぽどの読書好きですよ。
まず見た目からして第一に分厚すぎる。読み始めてみれば結構するする読めるんですよ。
でも比較的読むのが早い方だと思うんですがそれでも読了まで7、8時間かかりました。
これは読書好きでもしり込みするページ数だと思います。
(ついでにお値段も3500円+税とそこそこするので、自分で買うにしろ買ってもらうにしろハードルは高いです)
そして文体が古いんですね。思わず、古典作品を読んでいるんだろうか?と発行年(というか奥付)を確認してしまいましたから。
実際には帯にある通り、書き下ろしなんですよね。文体になれるまでちょっと時間がかかってしまいました。
視点というか、誰についての描写なのかが一瞬わからなくなるぐらいコロコロ変わるのもちょっと曲者かな。
他にも『誰に感情移入していいのかわからない』とか『最後の展開に納得がいかない』とかまあ色々あるんですが、図書館にあればぜひとも夏休みなんかの長期休みにぜひとも腰をすえて挑戦してもらいたい1冊だと思います。
そして最後に余談。
私ずっと、『ドクエル』だと思ったまま読み終えてしまいました(*ノωノ)
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