八潮と三雲 6/草川為
取り立て屋コンビでお出かけすることに♥ デートのつもりで誘った八潮。ロマンス映画を観るための偽装(カモフラージュ)だと思い込んでいる三雲。いい雰囲気になりつつも、微妙に噛み合わない2人は拗れて…!?
これがデートじゃなきゃ何なんだ!?
昨日に引き続き、草川為さんの作品です。
同時発売の2冊だったんですけど、かなり雰囲気の違う作品でした。
今回は18~22話までが収録されています。
前巻からその傾向はあったんですが、全体的に八潮さんが不憫(笑)
ようやく三雲への思いを自覚したのでデートに誘ってみたり色々やるわけですよ。
でも、もちろん三雲はそんなこと知りません。
八潮←三雲の一方通行だと思っているから、そういう前提で八潮の発言を深読みしちゃうわけです。
うーん、今までのことを考えるとそうなるのも仕方ないような気もしますが。
でも、三雲って変なところ鈍いからきちんと告白しないとダメだと思いますけど、どうなんだろ?
山猫兄妹が登場しているんですが、ここで九生の猫の出生の秘密が明かされています。
九生の猫はあらゆる血統の猫からごく気まぐれに生まれてくるんだとか。
猫ですから、一度の出産で5、6匹生まれるわけですが、その中で九生の猫が複数いることはめったにないらしいです。
ついでに、一般猫×一般猫より九生猫×九生猫の方が九生の猫が生まれる確立は高いらしいです。
で、成長スピードが一般猫と九生の猫だとかなり違うだとかそういう話もなされる訳ですが、へーそうなんだと思う一方でしー君のことを思うと悲しくなりますね。
弟分であるしー君は特別パスを貰って九生の猫社会を出入りしていますが、彼はあくまで普通猫でしかないんです。
三雲の実の兄弟たちはすでになく、しー君はあくまで「弟分」だからまだ一緒にいられるってことなんですよね。
今はともかく近い将来、三雲の年齢を超えて先に逝ってしまうわけで……。
さらっと読み飛ばしそうになりましたが、よく考えるとちょっと泣きたくなりました。
うーん、どうやら次巻で最終巻のようです。
これ2人がちゃんとくっついてくれるのかどうかももちろん気になるところですが、
仄めかされるだけで終わっている八潮さんの元飼い主「李世」の話とかちゃんとされるんだろうか……。
正直、そこが一番気になってます。
しー君の試練的なものもあるようです。しー君からしたら、三雲は命を捨ててでも自分を育ててくれた大切な人。
普通猫の自分じゃ三雲とともにいられる時間が短いことを知っているから「自分」がじゃなくて「誰か」に三雲の幸せをまかせるわけですから辛口になってしまうのも仕方ない。
次巻の発売は来年初夏。初夏ってことは7月頭とかかな?
楽しみです。
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