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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【海外】その他」の記事一覧

ぼくの不思議なダドリーおじさん

ぼくの不思議なダドリーおじさん/バリー・ユアグロー(訳/坂野由紀子)
え、おじさんは魔法使い!?
天真らんまんな少年と風来坊のおじさんの出会いから生まれたおかしなおかしな大冒険


図書館で借りてきました。
本が好き!さんのユーザ―企画に参加しようと思って普段読まない翻訳小説を読んでみました。


物語は、11歳のダンカン少年の家におじさんがやってくるところからはじまります。
ダドリーおじさんは、風来坊で変わり者。
子どもにとっては魅力的な存在かもしれませんが、大人から見たら関わり合いになりたいとは中々思えないような存在です。

ある日、両親が遠く離れた地にすむおばさんの元にいくことになり、おじさんと二人で留守番をすることになります。
そんな留守番の日々の中で起こった不思議でおかしな、そしてワクワクするようなことが描かれています。

シャボン玉で空を飛んだり、ゴブリンを呼び出してみたり、惚れ薬を使ってみたりと様々な魔法を使っていきます。
が、その魔法はどれもこれも失敗ばかり!
おじさんと二人で大騒ぎしています。まあ、楽しそうではありますけどね。

この作品を読んでまず思ったのは、もっと幼いころに読みたかったなということ。
ユーモラスたっぷりなこの作品を楽しむには私はもう大人になりすぎてしまったかな、と。
残念ながら物語の中に入り込みきることができませんでした。

というか、この本って作者紹介によるとヤングアダルト小説ってこと。
地元図書館には、一般、一般文庫、YA、児童、幼児とすべてに翻訳小説コーナーがあるんですけど、この本は一般コーナーに並んでいました。
これ、YAコーナーに置いてあったら多分大人になる前に読めたと思うのでちょっと残念でした。


ダンカン少年を11歳という子どもの無邪気さと大人になりかけの冷静さを併せ持つ年齢に設定したのはうまいなと思います。
ひと夏の終わりにすこし成長した少年の姿はなんだかすがすがしい。

宣言通りにダンカン少年が将来おじさんと同じような魔法使いになるのか、それとも全然違う道に進むにしろ、少年の中にこのひと夏の経験はとても大きなものになったのではないでしょうか。
とはいえ、ダンカン少年の手元にはセニョール・ミヤゲの干し首とゴブリンの女の子、ヘティ・バックルからの手紙がありますからおじさんと同じ道に進む可能性の方が強いのかな?

普段読まない翻訳小説でしたがたまにはこういうのもいいですね。
今まで出入りしていなかった翻訳小説コーナーもこれからたびたび行ってみようと思います。

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ぼくが死んだ日

ぼくが死んだ日/キャンデス・フレミング
「ねえ、わたしの話を聞いて……」偶然車に乗せた少女に導かれてマイクが足を踏み入れたのは、子どもだけが葬られている、忘れられた墓地。怯えるマイクの周辺に現れた子どもたちが、彼らの最期の物語を次々と語り始めた。廃病院に写真を撮りにいった少年が最後に見たものは。出来のいい姉に悪魔の鏡を覗くよう仕向けた妹の運命は。ノスタルジー漂うゴーストストーリーの傑作。


本が好き!さんを通じて東京創元社さんからご恵贈いただきました。
(本が好き!さんについてはこちら)
本当、よく当たるので実はもう1冊到着済みだったりします(笑)


【マイク】
【ジーナ】1949-1964
【ジョニー】1920-1936
【スコット】1995-2012
【デイヴィッド】1877-1893
【エヴリン】1877-1897
【リリー】1982-1999
【リッチ】1965-1981
【エドガー】1853-1870
【トレイシー】1959-1974

10篇が収録されています。
章タイトルの後ろは彼らの生没年です。

キャロルアンと名乗るずぶぬれの少女に導かれ、マイク少年が忘れられた墓地を訪れるところから始まります。
墓地で眠る少年少女たちが語る最期の物語をマイクは聞き遂げます。

面白かったです。
幽霊がたくさん登場するのですが、幽霊よりも彼らの死の原因となった存在たちの方が怖いです。
どこか不気味で哀愁ただよう一晩の物語です。
タイトルがタイトルなので、もしかして最後マイク少年は死んでしまうんじゃ……とか思っていたのですが、そうはならなくて良かったのか悪かったのか。

ちょっと不思議なのは、マイクを導いたキャロルアンの生没年が1941-1956年なんですね。 そこから56年の年月が経っている――つまりマイクが墓を訪れたのは2012年の10月のことだとうのがわかります。
廃病院で亡くなったスコットの没年が2012年なんですね。高校最後の展覧会がどうのと語っているので夏ぐらいまでにはなくなっているのだろうなということが推測できます。
たかだが数か月でそこまで荒れ果てるかな?荒れ果てた墓に自分の子どもを埋葬するかな?なんてことを考えてしまいました。
スコットだけ没年が若いので何か裏があるのだろうか……と。
もしかしたら何か意味があるのかも知りませんが、私にはわかりませんでした。

そして、死にかけた人間を導き、幽霊たちの話を聞かせることを何年も続けているキャロルアン。
最期を語った幽霊たちは順番にこの世を去っているようですが、彼女だけは違うよう。
いつか彼女も天へのぼることができるのでしょうか。

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紙片は告発する

紙片は告発する/D・M・ディヴァイン(訳/中村有希)
周囲から軽んじられているタイピストのルースは、職場で拾った奇妙な紙片のことを警察に話すつもりだと、町政庁舎(タウンホール)の同僚たちに漏らしてしまう。その夜、彼女は何者かに殺害された……! 現在の町は、町長選出をめぐって揺れており、少なからぬ数の人間が秘密をかかえている。発覚を恐れ、口を封じたのは誰か? 地方都市を起きた殺人事件とその謎解き、筆者真骨頂の犯人当て!


本が好き!さんを通じて東京創元社さんからご恵贈いただきました。
最近、翻訳ものが多いのは何かと頂戴する本が多いからだったりします。


物語はキルクラノンという町が舞台。その町の議会運営を行うタウンホールがメインです。
大小様々な秘密を抱える人々を相手に、なりゆきで自身の身を守るためにも副書記官のジェニファーが探偵役を務めます。


基本的に私は、順番通り本編を読んだあとに解説やあとがきを読むのですが、解説を読んで驚きました。
それというのも、この作品というのは1970年に発表された作品をこの度邦訳したものなんだとか。
発表からおよそ半世紀もたつ作品だというのにそういう古臭さが全く感じられない作品でした。
いや、タイピストとか携帯電話が登場しないこととかそういう点では時代を感じないこともないのですが、全然気にせずさらりと読めました。

どちらかというと、すっごい普通に飲酒運転してたり、今なら絶対騒がれるセクハラ発言だったりLGBT問題だったりそちらの方に時代を感じてしまいました。
あとは、日本人だとお見舞いに菊の花を持っていくことなど、文化の違いの問題なんでしょうがそちらの方が気になってしまいました。

私自身が大掛かりな仕掛けの施された新本格やライトミステリーばかりを読んでいるせいか、ミステリーとしては、地味というか物足りない印象を受けました。
ジェニファーの一人称で進むがゆえに、犯人の正体にはなるほどなーとは思いましたけども。


この作品、冒頭はルースの視点で語られるんです。
ルースは警察官のボーイフレンドとのデートを楽しみにして、うきうきと準備をしている最中に殺害されています。

このボーイフレンド・クリスは全編を通じて登場するのですが、まあルースとどうこうする気はなかったようですしそういう意味ではルースは幸せの中で死ねたのかな?なんてことを思ってしまいました。
恋は盲目というか、ルースはこのままクリスと付き合っていても傷つく未来しかなかったでしょうしね。
でもまあ、殺されるほど悪い子ではなかったでしょうし、その辺は辛いところです。


後半になって見えるようになるジェニファーの弱い部分。
彼女を呪縛のようにとらえていた「泣くのは明日にしよう」という言葉。
それから解放されたのは良かったんじゃないかな、と思います。


この方は故人で、そう多くの作品を残しているわけではないようなのですが、ほとんどの作品が邦訳されています。
シリーズもの等はないようですし、いつか別の作品も読んでみたいなとおもいました。

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