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カテゴリー「【小説】アンソロジー」の記事一覧
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百年文庫 1 憧

百年文庫 1 憧/太宰治、ラディゲ、久坂葉子
「自分はポオズをつくりすぎて、ポオズに引きずられている嘘つきの化けものだ」――。素朴な人間であることを願いながらも実生活を知らず、小さな出来事に夢想をひろげる少女の内面生活を描いた『女生徒』(太宰治)。パリの放埓な暮らしにつかれた若者が田舎の娘に恋をする『ドニイズ』(ラディゲ)。自ら命を絶つ直前に「小母さんへ」と書き出された久坂葉子の遺作『幾度目かの最期』。罪の意識と愛への憧れがほとばしる、青春の自画像ともいうべき三篇。


図書館で借りてきました。
5年以上もそこにあったであろうに全然目につかなかったのですから不思議です。


百年文庫とは、「日本と世界の文豪による名短篇を、漢字一文字の趣に合わせて一冊に編むアンソロジー」とのこと。
とりあえず、順番に……と思って1から借りてみましたが、アンソロジーの特性上自分の読みたい巻だけ読みたい話だけつまむのでも問題なさそうです。

今回収録されているのは、
【女生徒】太宰治(1909-1948)
【ドニイズ】レイモン・ラディゲ(1903-1923)
【幾度目かの最期】久坂葉子(1931-1952)

の3篇といわゆる解説である【人と作品】です。

とりあえず3篇読んで浮かんだのが某死神漫画の名セリフ。
「憧れは理解から最も遠い感情だよ」
でした。
いや、私某死神漫画、雑誌でパラパラと読んでいた程度なんで詳しくないんですけどね。(実際、仮面の軍勢出てきたあたりからついていけてない汗)

あらすじにある「罪の意識と愛への憧れがほとばしる、青春の自画像」っていう意味で読めたのは【女生徒】だけでした。
とある少女がああでもないこうでもないと夢想しつつも現実からは離れられないというのはすごく青春らしくて憧れっぽい。
【ドニイズ】もまあ、少年と少女の恋でちょっと痛い目見ちゃった、っていうのもまあいいでしょう。
青春小説というにはちょっと表現が直接すぎる気がしますがまあ読めます。

でも、【幾度目かの最期】は読んでいて辛いし、【憧】というテーマからするとどうだろう??と首をかしげてしまいました。
小母へ宛てる手紙という体をとって語られる女性の心はぐちゃぐちゃ。
日ごと時間ごとにあがったりさがったり揺れる心を思いつくままにつらつら書き連ねているので読んでいてなんだか不安になってきます。

読後感に圧倒されるまま、【人と作品】を読むとどうしても作者の心そのものだったのだろうか、と考えてしまうのですごく欝々としてしまいました。
タイトルである【幾度目かの】ということは何度も死のうとしたということ、そして久坂自身も何度も自殺未遂を繰り返していたということですし……。


それにしても、3人のうち2人は若年で亡くなっていて(ドニイズが腸チフスで20歳、久坂は21歳で自殺)、残る太宰は38歳で自殺してるのですから本当にすさまじい。

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教科書に載った小説

教科書に載った小説/佐藤雅彦
佐藤雅彦が編んだ本。
名作、12篇
「面+白い」とは、こういうことか。


タイトルに惹かれて図書館で借りてきました。
こういう本もあるんですね。


【とんかつ】三浦哲郎
【出口入口】永井龍男
【絵本】松下竜一
【ある夜】広津和郎
【少年の夏】吉村昭
【形】菊池寛
【良識派】安部公房
【父の列車】吉村康
【竹生島の老僧、水練のこと】古今著聞集
【蠅】横光利一
【ベンチ】リヒター(訳/上田真而子)
【雛】芥川龍之介

が収録されています。
年代も主題もバラバラな作品たちですが、すべて教科書にのったことがあり、編者である佐藤さんがおもしろいと思ったもの、ということらしいです。

年代が合わなかったせいなのか、ただたんに授業で取り扱わなかったから印象にないだけなのかは定かではありませんが、私の記憶にあるのはベンチだけでした。

「少年の夏」はタイトルだけみたときは知っていると思ったんですが、読んでみたら全く知らなかったです。
ちょっと調べてみたところ、どうやら私は「少年の日の思い出」や「夏の葬列」とごっちゃになっていたようです。

当時は結構長い話だと思っていたのですが、「ベンチ」もこんなに短い話だったっけ?と。
記憶って以外とあてにならないですよね。

正直、期待はずれ感が大きかったです。
おもしろくなかったわけじゃないんですよ?

ただ、私がこの本に期待したのは、学生時代に学習した小説たちに勉強という意味合い関係なしにふれること。
そして、当時はわからなかった深い意味や勉強だからと単純に楽しめなかった小説を楽しむこと。

どちらかというと懐古したいというほうが強かったかな?
なのに、知っている作品が少なすぎて私が求めているものとはちょっと違ったなぁ、と。

これ、年代別にしたら受けると思うんですが、そういうことにはなっていないようです。
自分と近い年代のものを読んで懐かしむもよし、頭から読んで教科書に掲載される作品の変遷を知るのもよし、って想像するだけでも楽しそうなんですけどね。

今までってこのブログでどう紹介していいかわからなくてアンソロジー作品を読むってことここ数年していなかったんですが、期せずしてこの作品を読んだことで方向性が決まったので時々でもこういう作品も読んでいきたいなぁ、と思います。

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