教科書に載った小説/佐藤雅彦
佐藤雅彦が編んだ本。
名作、12篇
「面+白い」とは、こういうことか。
タイトルに惹かれて図書館で借りてきました。
こういう本もあるんですね。
【とんかつ】三浦哲郎
【出口入口】永井龍男
【絵本】松下竜一
【ある夜】広津和郎
【少年の夏】吉村昭
【形】菊池寛
【良識派】安部公房
【父の列車】吉村康
【竹生島の老僧、水練のこと】古今著聞集
【蠅】横光利一
【ベンチ】リヒター(訳/上田真而子)
【雛】芥川龍之介
が収録されています。
年代も主題もバラバラな作品たちですが、すべて教科書にのったことがあり、編者である佐藤さんがおもしろいと思ったもの、ということらしいです。
年代が合わなかったせいなのか、ただたんに授業で取り扱わなかったから印象にないだけなのかは定かではありませんが、私の記憶にあるのはベンチだけでした。
「少年の夏」はタイトルだけみたときは知っていると思ったんですが、読んでみたら全く知らなかったです。
ちょっと調べてみたところ、どうやら私は「
少年の日の思い出」や「
夏の葬列」とごっちゃになっていたようです。
当時は結構長い話だと思っていたのですが、「ベンチ」もこんなに短い話だったっけ?と。
記憶って以外とあてにならないですよね。
正直、期待はずれ感が大きかったです。
おもしろくなかったわけじゃないんですよ?
ただ、私がこの本に期待したのは、学生時代に学習した小説たちに勉強という意味合い関係なしにふれること。
そして、当時はわからなかった深い意味や勉強だからと単純に楽しめなかった小説を楽しむこと。
どちらかというと懐古したいというほうが強かったかな?
なのに、知っている作品が少なすぎて私が求めているものとはちょっと違ったなぁ、と。
これ、年代別にしたら受けると思うんですが、そういうことにはなっていないようです。
自分と近い年代のものを読んで懐かしむもよし、頭から読んで教科書に掲載される作品の変遷を知るのもよし、って想像するだけでも楽しそうなんですけどね。
今までってこのブログでどう紹介していいかわからなくてアンソロジー作品を読むってことここ数年していなかったんですが、期せずしてこの作品を読んだことで方向性が決まったので時々でもこういう作品も読んでいきたいなぁ、と思います。
[0回]
COMMENT