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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】小野 不由美」の記事一覧

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営繕かるかや怪異譚

営繕かるかや怪異譚/小野不由美
この家には障りがある――
住居にまつわる怪異を、営繕屋・尾端が、鮮やかに修繕する。
心ふるわす恐怖と感動の物語。

極上のエンターテインメント、全6篇


図書館から借りてきました。
家にある本を先に読めって話なんですけどね(笑)


【奥庭より】
【屋根裏に】
【雨の鈴】
【異形のひと】
【潮満ちの井戸】
【檻の外】

の6つが収録されています。

表紙のイラストにあれ?って思ったんですが、どうやら蟲師の漆原さんが描かれたようです。
道理で見覚えあるわけですね。
(まあ、私は蟲師はアニメを数話見たことある程度なんですが)


物語としては家で起こる不思議な出来事に、営繕屋である尾端が解決策を提示し忍び寄る怪異から解放されるという話。
ジャンルとしてはホラーになるのでしょう。
ただ派手さはなく、淡々と語られるのであっさりしているような気もします。
【檻の外】【異形のひと】とかは怖いというより物悲しいという印象の方が強かったですし。


このシリーズは家主(や住人)の視点で物語が進むので、こう1冊にまとまっていなければシリーズとはわからないかもなんて思ってしまいました。
タイトルになっているほどなのに、営繕屋自体が登場するのは本当に少しだけなんですよね。
こういう形式の話ってあんまり見ないなーなんて思いながら読んでいました。

私自身は北海道に住んでいることもあり、この作品に登場するような家になじみがなくなんとなく不思議な気持ちでした。
(北海道では瓦屋根はまずありませんし、雨戸をあけて縁側から中庭へなんてのもないので)

このシリーズはまだ連載されているようなので、いつか続きが出るかもしれませんね。
図書館で見かけたら借りてきたいと思います。

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東亰異聞

東亰異聞(とうけいいぶん)/小野不由美
乱歩を凌ぐか!?
異界の官能美漂う伝奇ミステリの怪作――

明治29年、帝都――。人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈し、さらには闇御前、火炎魔人と呼ばれる人殺しが徘徊するもうひとつの街・東亰。夜闇に繰り広げられる企みには、鷹司公爵家の次期当主を巡るお家騒動の影も見え隠れして…。
人の心に巣くう闇を怪しく艶しく描く、大型女流による伝奇推理小説(ミステリ)!


図書館で借りてきました。
思ったより読むのに時間がかかって、読み終わらないかと思いました。


読み終わって酷く疲れてしまいました。
文体もかたく、会話文ですら普段使わないような言い回しが多様されていてすごく読みにくかったです。
まあここ最近、軽い本ばっかり読んでいたので、余計そう感じたんだと思いますが。

時間としては3時間超といったところでしょうか。
余裕ぶっこいて、3時から読み始めたのはまずかったです(^^;)
ご飯食べたりなんだりする時間を考えると、遅くとも5時半には読み終わっていたかったんですが、その時点でのこり50ページほどあって。
いやーギリギリでした。


よくわからなかった、というのが正直な感想です。
これは時間に追われて読むような本じゃないです。
じっくり腰をすえて3回くらい読みたい本。
多分、それだけ読んでも細部までは理解できないんだろうな、という印象です。

実は私、小野不由美さんの作品ってあまり読んだことないんです。
ゴーストハントのリライト版と、十二国記を高校生の時に1度読んだ程度。
どちらもライトノベルというか、ジャンルとしては少女小説なので今回程読みづらいといった印象はなかったんですが。

初期の十二国記は別の意味で読んでいて辛かったですけどね。
十二国記に関しては何分読んだのがかなり前に1度きりなので印象が薄れているせいでもあるんだろうな。

あ、くらのかみも読んだことあるや。
でも、ミステリーランドのキャッチコピーって「YAを卒業した人へ」でしたっけ?
あれも比較的対象年齢低めですからね。
閑話休題。


作中で語られていた「どちらとも知れず曖昧だから面白い」というのがこの作品を表しているのではないかな、と思いました。

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ゴーストハント 7 扉を開けて

ゴーストハント 7 扉を開けて/小野不由美
「オフィスは戻り次第、閉鎖する」
能登の事件を解決し、東京への帰路についた一行は、道に迷ってダム湖班のキャンプ場にたどり着いてしまう。ナルの突然のSPR閉鎖宣言に戸惑う麻衣たちは急遽、湖畔のバンガローに滞在することに。そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。幽霊が出るという校舎には恐るべき罠が仕掛けられていた――。すべての謎が明らかにされる最終巻。驚愕の真実とは!?

やっと、見つけた・・・・・
能登からの帰り道に立ち寄った湖。
そこにナルが探し求めていた何かがあった。
シリーズ第1作からの謎が、ついに明かされる!
「ゴーストハント」完結!


図書館で借りてきました。
バスの方にのせられてしまったと思っていたんですが、ちゃんと館内にあったようです。間を開けず借りられてよかったです。


これで最終巻な訳ですが、もうなんというか麻衣が可哀相でなりませんでした。
偶然立ち寄ったダム湖に何かを見出したナル。

訳がわからないまま、そこに滞在することになったSPRご一行。
そこには、ナルがずっと探していたものがあるわけです。

それは兄の死体でした。

湖に沈められたそれを探す傍ら、市長から廃校で起きる怪現象についての調査を依頼されます。
どうせ暇だから、と調査を開始しますが、そこは本当は危険なところで。

校舎内に閉じこめられ、徐々にメンバーが子どもたちと入れ替わっていき……。
ちょっと恐怖です。でも、読者である私たちには、登場人物のように誤認させられることはありませんからね。


今回、最終巻ということもあり、今までの伏線が回収されています。

ナルこと渋谷一也は、偽名だったんです。本名はオリバー・デイヴィス。
そうイギリスSPRの気鋭の研究者で、サイコメトリとものすごいPKをもつ御仁。
今までの違和感はすべてそこに収束されていたわけです。
電話番号云々は、どうしても違和感を覚えてしまいますが元々携帯がない時代の話ですから、そればっかりは仕方ないですね。

物語の途中で、ぼーさんをはじめとする男性陣からヒントを与えられて麻衣は少しずつ真実に近づいていきます。

でも、麻衣にとっての驚きはそれだけじゃなくて。
夢の中で遭遇していたナルはナルじゃなかった。
それはナルの双子の兄、ジーンことユージンだった、と。

日本で亡くなっていたジーンは、たまたまナルと出会った麻衣に霊能力の才能を見出して力の使い方を教えていた、って訳なんですね。
そして、麻衣はジーンの存在を知らなかったために、ジーンとナルを同一視していた、と。

麻衣はどうやったって叶わない恋をしていたんですね。
これ、ジーンも悪いんだよなぁ。夢の中でジーンはナルと間違われていることを解っていて(麻衣はずっと「ナル」呼びしていた)放置していた訳じゃないですか。

ジーンの性格がいまいち解りかねるので断言は出来ませんが、自身に寄せられる好意に全く気づいていなかったとは思えないんですよね。
穿った見方かもしれませんがジーンはそれすらも利用していたんじゃないかな、と思ってしまうんです。

ジーンは「自分の代わりにナルの側で霊視してくれる人物」になってもらおうと麻衣の指導霊を気取っていたんでしょう?
もし、麻衣がナルに好意を抱いていなければこんなに長く一緒にいたでしょうか。
まあ、麻衣もお人好しだから自分が辛い思いをしても一緒にいた可能性も高いですけどね。


一度は事務所の閉鎖を決めたナルでしたが、いろいろあって事務所は存続することに。
最後に麻衣はふっきれた様子を見せています。
確かに恋は一人でも出来るでしょう。でもなぁ。
これで終わるのは少女小説としてどうなの、と思わなくもないです。

一応、もう1冊続編はあるらしいんですが、そちらはリライト版はありません。
新装版?完全版?十二国記の後にでも残り1作もリライトされて続編も刊行されたらいいな、と願っています。

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