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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】あさの あつこ」の記事一覧

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光と闇の旅人 1~3

暗き夢に閉ざされた街 光と闇の旅人1/あさのあつこ
結祈は、ちょっと引っ込み思案の中学一年生。東湖市屈指の旧家である魔布の家に、陽気な性格で校内の注目を集める双子の弟・香楽と、母、曾祖母らと暮らしている。ある夜、禍々しいオーロラを目にしたことをきっかけに、邪悪な「闇の蔵人」たちとの闘いに巻き込まれ……。
「少年少女のきらめき」「SF的な奥行き」「時代小説的な広がり」といったあさの作品の魅力が詰まった新シリーズ、第一弾! <解説・三村美依>
時空のかなたへ 光と闇の旅人2/あさのあつこ
舞台は、いよいよ江戸へ――。
母とふたり、貧しいながらも平穏無事に暮らしていた少女・おゆきの周囲に、不思議な出来事が続出する。長屋での変死事件に続き、仕立師として働く母の得意先である商家でも、おゆきと同年代の娘の様子がおかしいという。そんななか、母の口から、自らの特殊な出自を聞いた彼女は……。
江戸時代と現代、時空を超えて繰り広げられる青春エンターテイメント・シリーズ、待望の第二弾! <解説・東雅夫>
決戦のとき 光と闇の旅人3/あさのあつこ
引っ込み思案で少し泣き虫な少女・結祈の住む東湖市で、相次ぐ不審な行方不明事件。被害者の背後を探ると、ある病院と医者の存在が浮かび上がってきた。時を同じくして、結祈の双子の弟・香楽に異変が起きて――。
人は、自らの中に燃え上がる"憎しみ"をどこへ向かわせればよいのか? 固い絆で結ばれた姉弟と、星の娘たち。金銀の太刀が指し示すのは……。
独特の世界に引き込まれるファンが続出! あさのあつこの傑作青春エンタメ、待望の完結篇。


図書館で借りてきました。
以前購入しようとしてやめたシリーズだったので読めて良かったです。


元々この本は時空ハンターYUKIとして、2005年に1、2巻が発売されたものになります。
で、その後2010年に加筆修正改題、レーベル変更の上で文庫2巻まで発売されました。
さらにその後、しばらく音沙汰がなかったんですが今年2017年になってようやく完結巻である3巻が発売されたというちょっとめんどくさいアレコレがあった本になります。

私自身は、YUKI時代に図書館で借りて1、2巻を読んでいたんですが1巻をかろうじて覚えている程度で、2巻は全く覚えていませんでした。
今回シリーズ3冊すべてが図書館にあったので全部借りてしまいました。

物語はあらすじにある通り、結祈という少女が主人公。
あさの作品では必須のパートナーもとい相棒はこの作品では子猫ことお江戸の少女・おゆきです。
弟の香楽(かぐら)も相棒としてカウントしてもいいのかもしれませんが、メインは二人の"ユキ"ですね。

闇の蔵人と呼ばれる人を喰らう化物を倒そうと奮闘する様が描かれています。
正直にぶっちゃけてしまうと、かなり微妙です。
あさの作品ってやっぱりバッテリーNO.6The MANZAIといった男の子主人公が有名だし読んでいて面白い。
女の子主人公だとテレパシー少女「蘭」事ガールズ・ブルーあたりが有名でしょうか。
あ、ほたる館物語も女の子主人公ですね。
ガールズ・ブルーは読んだことないんですが、やっぱり蘭や一子より巧や歩、紫苑の方が好きです。
そういう意味では、この作品はYUKI時代からあまり好きではなかったので最後までその印象がついて回ってしまいました。

ラストがあさのさんにしては珍しい気がしましたが、白黒はっきり決着がついていません。
けれど、題材が光と闇であり、作中で光の住人による闇の淘汰、闇の住人からみた人間は化物である云々を思えばそうなってしまうのも仕方ないのやもしれません。

今回、図書館に入らなければ読むことのなかった本だと思うので読めて良かったです。

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おいち不思議がたり

おいち不思議がたり (PHP文芸文庫)おいち不思議がたり/あさのあつこ
おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父の仕事を手伝っている。おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して診だ人の姿が見えること。
そんなおいちの夢に、必死で助けを求める女が現れる。悩みながらも己の力で人生を切り拓き、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、複雑にからみ合う因縁の糸を解きほぐしていく、青春「時代」ミステリー。『ガールズ・ストーリー』を改題。


この間購入したあさのあつこさんの作品です。
あさのさんの作品って主人公が少女だとあまり好きじゃないものが多いのです。
だからあらすじを読んで主人公が少女であることに、購入することをちょっとためらったのですが、今回はあたりでした。
この作品結構好きです。


あらすじ、というか表紙を見ただけでも見当がつくと思いますが、この作品は時代小説です。
ですが、そう難しい言葉が使われているわけでもないですし、比較的読みやすいと思います。
畠中恵さんの作品ぐらいしか時代小説を読まない私でも理解できました。
正直、香月日輪さんの大江戸妖怪かわら版よりは断然読みやすいです。あれは江戸っ子の台詞がわかりにくい。


主人公はおいちという少女です。
父・松庵の手伝いをして生活していましたが、年頃の娘がそんなことでは、と叔母であるおうたが縁談を持ち込んでくるのです。
が、その縁談先である『鵜野屋』に何かあるらしいことを知り、真相を知ろうと動き出します。

おいちの持つ能力はなんていったらいいのかな。
ちょっと説明が難しいのですが、命の危機を知らせたり、死者の思いを伝えたりとかそういったもの。
ぼくらの心霊スポットのヒロの能力に近いのだと思います。
そういや、テレパシー少女の蘭もちょっと似たところもあったかな?
もう何年も前に読んだものなので細部を忘れてしまっているので、間違ってるかもしれませんが。


その力で、『鵜野屋』で続いたという死の真相について迫っていきます。

登場人物(というか犯人候補?)がそう多くないので、ミステリー慣れしている方なら途中で犯人がわかるかもしれません。
私はミステリーを数だけは多く読んでいるので、そう驚くこともなく。
基本的に、犯人を当てようと思って読むことってないんですけど今回は「やっぱりこの人か」ぐらいの感想でした。

なので、ミステリーについてはあんまり期待しない方がいいかもしれません。


途中で、おいちに惚れる青年(?)・新吉さんがすごく気になります。
ほんの少ししか登場しないんですが、ああいうキャラクターは嫌いになれません。
おいちとくっつくとは思えないんですが、ちょっと頑張っておいちの心を揺らすぐらいはしてほしいなぁ。

物語的には伏線というか、語られていないことが残っているのでシリーズ化させることが出来そう。
このシリーズなら続きを読みたいです。

改題前のガールズ・ストーリーが2009年12月発売ってことは続き出す気ないのかな。文庫オリジナルとかで発売してくれるといいのですが。
いつか、続編が出てくれると信じて気長に待ちたいと思います。

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バッテリー

バッテリー (角川文庫)バッテリー/あさのあつこ
「そうだ、本気になれよ。本気で向かってこい。――関係ないこと全部捨てて、おれの球だけを見ろよ」
中学入学を目前に控えた春休み、岡山県境の地方都市、新田に引っ越してきた原田巧。天才ピッチャーとしての才能に絶大な自身を持ち、それゆえ時に冷酷なまでに他者を切り捨てる巧の前に、同級生の永倉豪が現れ、彼とバッテリーを組むことを熱望する。巧に対し、豪はミットを構え本気の野球を申し出るが――。
『これは本当に児童書なのか!?』
ジャンルを超え、大人も子どもも夢中にさせたあの話題作が、ついに待望の文庫化!


あさのあつこさんの代表作であるバッテリーです。
映画ドラマ漫画と多メディア展開されてる作品なので、ご存知の方もおおいのではないでしょうか。

というか、なんで私今までバッテリー紹介してなかったのでしょう?


主人公・原田巧が新田市に引越しするところから物語は始まります。
新田には母の父――つまり、祖父宅があり、父の転勤を機にそこで暮らすことになります。

小学校を卒業して、中学の入学式を迎える前というすごく微妙な時期の話で、引越し先で出会った子どもたちと過ごしていく話です。


かなり久しぶりに読んだのですが、巧がすごくムカつく子だなぁと思いました。
読むまで巧は「カッコいい」ってイメージが先行していたんです。
ですが、今回改めて読んで巧がすごく自分勝手だなぁ、と。
「巧自身は、他人に試されることなど大きらいだ。しかし、他人を試すことに抵抗はない。」(130ページ)
とか、まさにそうじゃないですか。

巧自身が凛と立つ姿は確かにカッコいいんですよ。
大人に甘えることなく、自分の意思で、力で道を切り開いていく様はカッコいいとしかいえません。

でも、それ以上に自分勝手さが目立つんです。
相対するように描かれる青波や豪が素直でいい子すぎるので余計そう思うのかもしれません。

たぶん、私自身も成長して受け止め方が変わってしまい、ちょっと深いところまで見えるようになったってことだと思います。
はじめてバッテリーを読んだのは中学生くらいのころのことだったので、今と感じ方が違うのも仕方ないことかなぁ、と。


今まで、何でも一人で出来ると思っていた巧にとって、豪と、チームメイトたちと関わっていくことはとてもいいことなのでしょう。
巧には思いもよらなかったような考え方をしてくれる子たちばかりですから。

青波の成長もまたそうでしょう。
今まで、巧の姿に憧れながらもどうすることも出来ずにいた青波がボールに触れ、野球をはじめようとしている……。
すごくいいなぁと思いました。

次巻からは中学に入学して部活でのやりとりが中心になってくるのかな。
シリーズ全巻読んだことあるはずですが、結構忘れてしまっていることが多いのでこれから先の展開が楽しみです。

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