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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【小説】あさの あつこ」の記事一覧

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NO.6 #1

NO.6♯1 (講談社文庫)NO.6 #1/あさのあつこ
2013年の未来都市《NO.6》。人類の理想を実現した街で、2歳の時から最高ランクのエリートとして育てられた紫苑は、12歳の誕生日の夜、「ネズミ」と名乗る少年に出会ってから運命が急転回。どうしてあの夜、ぼくは窓を開けてしまったんだろう? 飢えることも、嘆くことも、戦いも知らずに済んだのに……。


つい先日、YA!ENTERTAINMENT版で最終巻が発売された『NO.6』です。
漫画版も1巻が発売されましたし(こっちは近いうちに紹介します!)、来月にはアニメもスタートしますし、なんだかすごいですね。


ジャンルは近未来サバイバルってことらしいです。
ホントに近未来ですよ。
物語の全てのはじまり――紫苑の12歳の誕生日は2013年9月7日。
本編自体はそれの4年後。紫苑が16歳のとき(つまりは2017年)の物語となります。

物語の舞台は『NO.6』といわれる都市とその外に位置する西ブロック。
主人公である紫苑は、天才児として他の学生たちと同じく優遇されていました。
しかし、12歳の誕生日に”ネズミ”と名乗る少年と出会ったことで全てが変わってしまいます。

高級住宅街「クロノス」から都市内最低ランクの下町「ロストタウン」への生活がかわり、約束された将来を失ってしまいます。
が、紫苑と母・火藍は絶望することもなく生活していました。

そんなある日、紫苑の職場である森林公園で変死体が発見され、同僚も紫苑の目の前で不可解な死を遂げます。
その死に紫苑が関わっているとされ、紫苑の身柄が拘束されたところにネズミが助けに来てくれて、『NO.6』の外・西ブロックまで逃げ延びて……。

ってのが1巻のストーリー。


おもしろいです。
何度か読んでいるので、ある程度ストーリーだとかキャラクターだとかわかっているのですが、それでもハラハラドキドキさせられておもしろい。

あさのさんの作品ってこともあって、相変わらず少年たちの距離が近いです。
この巻ではまだそこまでではありませんが、「おやすみのキス」にはびっくりしたなぁ。
紫苑やネズミの年齢、読者の年齢などが他の作品よりも高めだからなのか、やることが他の作品よりすごいです。
腐女子は喜んでしまいますよ。

閑話休題。


紫苑が生き延びたのは奇蹟といってもいいでしょう。
紫苑に巣食った寄生バチが異常をきたしたってことはある意味すごいことですし。
紫苑の外見が変化したのは寄生バチを食い破るときに起きる老化現象が中途半端に作用したってことなんでしょうね。


さすがに1巻ってこともあり、この時点ではまだ何もわかっていません。謎は謎のままで放置です。
わかっていることはNO.6内で異変がおきているらしいってことだけ。

次巻は母・火藍のメモの意味を探るのかな。
途中までは読んでいるのですが、すっかり忘れてしまっていますのでものすごく楽しみです。

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新ほたる館物語

新ほたる館物語 (ピュアフル文庫)新ほたる館物語/あさのあつこ
一子は、雪美ちゃんや柳井くんと一緒に、この春六年生になる。だけどまだ小学生だ。毎日ほたる館でいろいろな人を見てはいても、大人が、よくわからない。
突然特別室に予約を入れた一条さんもそう。身なりはしっかりしてるのに、なんとなく変な感じがする。おばあちゃんの曇った表情も気にかかる……。
多感な少女の成長を一年を通じて描く著者デビュー作シリーズ、ついに完結。
<解説・菅聡子>


前巻を紹介したのが2月なので、けっこう間があいていたのですね。
あらすじにもあるとおり、これで「ほたる館物語」は完結らしいです。
といっても、いつか続きが出てもおかしくないような内容でしたけど。


今回は春休みので出来事が描かれてます。
なので、ほとんどがほたる館の中でのやりとりです。
まあ、柳井くん家にいったり駅へお迎えにいったりしてますが、それは枝葉に過ぎませんしね。

今回もまた一子と柳井くん、雪子ちゃんの子どもたちがほたる館に出入りする大人たちを見ている話。
このシリーズって役割分担がきちんとしているんですよね。

一子たちはよく手伝いを言いつけられます。
お膳をふいたり掃除をしたりとそういったことをよくしているんです。
でも、一子は自分のやるべきこととやってはいけないことをきちんと理解しているんです。

だから思ったことをすぐ言ってしまう性格である一子でも口出ししてはいけないことには何も言わないんですよね。
その辺は偉いなぁ、と。
ほたる館の大人たちのプロ意識というかそういうのを見て育ったからなんだろうな。


今回は、特別室のお客さんについての話です。
特別室に泊まる一条さん親子。一流ビジネスマンらしい旦那さんにブランドものに身を包んだ奥さんと高校生らしき息子の3人。
その一条さんが起こす騒ぎについて描いてます。

一条さんたちは実は詐欺師だったんですが、その詐欺の手口が中々にうまい。
ああやってしまわれれば、旅館側は弁償せざるを得ませんからね。

巻末で「これ見よがしにいい服を着ている人たちは見栄はりか詐欺師か、パリッとした格好をしていないと自分をパリっと見せられない人のどれか」(要約)とおばあちゃんがいっているんです。
それを読んで私が思いだしたのは何かで読んだ「本当の金持ちというかいい家の人は所作からして違う」ってことでした。
何で読んだのかは忘れてしまいましたが。確かになぁ、と妙に納得した覚えがあります。


ほたる館物語自体はこれでおしまいです。
中学生、いや高校生くらいになった一子が見てみたかったなぁ。
恋に勉強に、旅館のこと。そんなことに悩んで成長していく様を読んでみたかったです。

でも文庫じゃなくて(多分)ハードカバーが発売されたのは2002年。もう10年近く前のものみたいです。
ちょっと難しいかもしれませんね。

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復讐プランナー

復讐プランナー (14歳の世渡り術)復讐プランナー/あさのあつこ
突然、いじめられる日々が始まり、途方に暮れる雄哉の前に現れた先輩。
「復讐計画を立ててみればいい。復讐。仕返しのことだよ」
物騒なセリフに誘われ、ひそかにチームは集い、ゆっくりと動きだした――。


昨日言っていた図書館から借りてきた最後の1冊です。
借りてきたときは気づかなかったのですが、昨日紹介したぼくがバイオリンを弾く理由と挿絵描かれてる方一緒だったんですね。並べてみてはじめて気づきました。


あらすじにもあるとおり、いじめに関する話です。
そういや、あさのさんの作品っていじめられる描写がたまにありますね。
The MANZAIの来管くん→歩くんとか、バッテリーも先輩→巧だったかな?初期にありましたよね。
どちらも肉体を痛めつけるものであり、少人数によるものでした。
本当に辛くて気づかれにくいのは、クラス全員とかによる大勢→1人であり、精神的ないじめだと思うのですがそれが書かれたあさの作品はまだ読んだことないですね。
今回もまた少人数→1人のものであり、精神というより肉体を痛めつけるものです。


物語として読むにはおもしろかったです。
でも、物語に集中しだしたときにはもうすでに終わりが見えているというか。あまり話が進まないというか。

友人・章司を助けたことでいじめられることになった主人公・雄哉。
章司との関係も悪くなり混乱していたら山田先輩が助言をしてくれた。
その先輩と一緒に復讐計画を練ったり、いじめっ子のことを調べたりした。

ストーリーを簡単に表すとこんな感じなんですが、本当に調べるところで終ってしまっているんです。

「いじめっ子をやっつける」ってところまではいきません。
なので、思わず「これで終わり?」と首を傾げてしまいました。

本編終了後に、『復讐プランナー養成講座』なるものが30ページほどあるので、余計そう思うんですよね。
まだページが残っているからもう少し進展があるはず、とページをめくっていったらなんとも中途半端なところで終ってしまう。

だから、いじめられてる人にはあんまり読んで欲しくないかも。
確かに、山田先輩の指南は納得できるものなんです。
でも、作中でも書かれている通り、いじめというのは多種多様。
それぞれのケースで対処法が異なるわけです。

それに復讐ノートに書いたことを実行したりする人が現れると問題になりますからね。
そういうニュースは見たくないです。


復讐ノートについて。
確かにノートに書くことによって、冷静になれるとかそういうこともわかります。
でもこれを親が見つけたら相当やばいですよね。
『養成講座』で「鍵つき日記帳…親に見つかると心配されるので」云々とありますが、復讐ノートが見つかった時点で心配されると思うのですが。
親からしたらいじめられていることと同時に、子どもの暗いドロドロした部分も見つけるわけですから。

それに、復讐ノートの目的は復讐方法を書くという行為だけでだいぶ果たされます。
でも、それは親にはわかりませんよね。
そう考えると中を見られない鍵つき日記帳の方が安心な気がしますけど。
まあいいや。


続きは出てないみたいですが、これは続きが読みたいですね。
山田先輩こととか知りたいですし。

いつか続きが出るといいな。

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