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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   
カテゴリー「【海外】その他」の記事一覧

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ノラのボクが、家ネコになるまで

ノラのボクが、家ネコになるまで/ヤスミン・スロヴェック(訳/横山和江)
ボクってさいこう!
気ままなノラネコぐらいだからね!
自分のすきなように生きればいいだけ。
気まぐれなボクに、ぴったりなんだ。
ヒトには、ソクバクされたくない。
でもね……。


普段中々こういった本は手に取らないのですが、本が好き!の企画に参加するため図書館で借りてみました。


先日紹介したグレッグのダメ日記と同じく、横書きの物語になります。
表紙イラストの関係もあり、無意識だと反対に置いてしまうw

イラストもかなり多いので小さな子供でも楽しめるかも?と思ったのですが、裏表紙に小学中級からとあることもあり、ルビは少なめ。
100ページちょっとあるので読み聞かせするにはちょっとページ数が多い気もします。


物語は、保護センターの職員に警戒しながらも気ままなノラネコ生活を楽しんでいるボクが主人公。
ボクが寝床にしていた木の向かいにある家にある家族が引っ越してきたことで、ボクはその家に出入りするようになります。

人間の女の子をボク好みにしつけつつ、お母さんの機嫌を取ったりといろんなことをするのです。
プレゼント(虫やヘビ)をあげては悲鳴をあげられたり怒られたりしながらもそれでも楽しそう。
ボク的には、女の子に飼われているのではなく、飼わせてあげているんでしょうね。
ウルウルおめめで上目遣いでおねだりしたりとなかなかしたたかです(笑)

そうやってボクと楽しくすごす女の子でしたが、女の子は引っ越しによって友達と別れてしまったんですね。
悲しみに暮れる女の子のために、ボクは友だちのネコや犬、ネズミと協力して新しい友達を作ってあげようと奮闘したりとものすごくほほえましかったです。


さらりとブラックな要素もあったりするのですが、気にせず読めました。

最後になってボクの名前が決まり、女の子の呼び名も決まりきちんと家ネコになったってところで今巻は終了。
どうやら続編もあるようですが、まだ未翻訳なのかな?
ちょっと調べた限りでは、続刊の情報は見つけられませんでした。
いつか読みたいものです。

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ゴミと罰

ゴミと罰/ジル・チャーチル(訳/浅羽莢子)
ジェーンの朝は、三人の子供たちを起こして回ることから始まる。裏庭恐怖症の飼い犬君にはえさ、えさ。平凡は一日? でも、今日はいつもと様子が違う。お隣で、掃除婦さんが掃除機のコードで首を絞められ、殺されてしまったのだ。おまけに疑われたのは近所の主婦一同。わが家を守るため、ジェーンは探偵役を買って出たが……。
アガサ賞最優秀処女長編小説に輝く期待の本格ミステリ!


ネットで中古を購入したら帯付き初版が届いてびっくりしました。
この本、91年の発売なんですが、そこそこ綺麗なのにもびっくり。


アメリカの郊外、住宅街のとある一角を舞台に物語は進みます。
主人公であるジェーンは、未亡人にして3児の母。
子供たちの送り迎えや家事に翻弄されながら、夫を失った悲しみを少しずつ癒しているところだったのです。

そんなある日、日常をぶち壊す事件が起こるのです。
事件が起きたのはなんと隣家。
隣家の客室で掃除婦が殺されていたのです。
自分たちの安心のために、ジェーンと隣家の主婦・シェリイは二人でああでもないこうでもないと話し合いながら犯人探しを行うことになっていくのです。


訳者あとがきで『ドメスティック・ミステリ』とジャンルづけられているんですが、これって当時のいい方なのかな?
ようはコージーミステリーなんですが、どちらも限られた小さな範囲で起こる事件という意味では同じ意味ですね。
(殺人が起きてしまうので『日常の謎』というのは、ちょっと違うかも)

何というか、読んでいてハラハラしてしまいました。
ジェーンは、事件が起こるまではただの主婦でした。
多少、ミステリーに親しんでいるような様子はありましたけど、ただそれだけです。
そんな主婦が自分たちも警察も近所の住人が怪しいと思っているのにも関わらず、無神経なほどにグイグイ迫っていってしまうんですね。
犯人にぶち当たったらどうなってしまうのか、とジムおじさんじゃなくてもハラハラしてしまいます。

タイトルがドストエフスキーの『罪と罰』を意識しているのは一目瞭然ではありますが、こちらは『ゴミと罰』。
どこまで行っても日常からは逸脱しないあたりはさすがだなぁと思います。
どれだけ不安に思おうが、事件やそれ以外のもので頭がいっぱいになろうと子供たちのことを考え、お迎えやらはきっちりこなすあたりはすごい。

この作品、シリーズとして十数冊刊行されているようです。
今回1冊しか購入しなかったんですが、またいつか続きを読んでみたいかも。

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吟遊詩人の魔法 上下

吟遊詩人の魔法 上下/イラマ・C・マイヤー(訳/鍛冶靖子)
かつてエイヴァールでは、吟遊詩人の学院の<視者>たちが魔法の力をふるい、強大な権力を握っていた。だが<視者>の一部が禁断の魔法に手を染めたために争いがおき、学院は弱体化し、吟遊詩人の魔法は失われてしまった。そして年月が経ち、都では最も優れた吟遊詩人を選ぶための競技会が開かれようとしていた。秘められた魔法と陰謀。吟遊詩人の戦いを描く本格ファンタジィ。
競技会を前に、都には吟遊詩人たちが集まっていた。優勝の呼び声も高いダリエンとマーレン、女ながらに吟遊詩人をめざすリン。そんななか、当代最高の吟遊詩人ヴァラニル・オクーンが姿をあらわし、宮廷詩人に牛耳られた現政権を糾弾する歌を、人々の前で歌う……。友情と裏切り、血の呪術、秘められた来い。マキリップを思わせる、歌に満ちた世界を描きだす驚異の新人の話題作。


本が好き!を通じて出版社から頂戴しました。
本当に両者にさまさまです。


舞台は吟遊詩人がかつて魔法の力を持っていたエイヴァール。
その魔法の力は遠い昔に失われてしまったのですが、それでも宮廷詩人が権力を握り、12年に一度の競技会は大盛り上がり。
けれどそれと時を前後して、当代最高の吟遊詩人ヴァラニル・オクーンが現政権を糾弾する歌を披露し投獄されてしまうのです。

脱獄したヴァラニル曰く、現宮廷詩人のニッコン・ジェラルドは禁じられた魔法を使っているというのです。
ニッコンを止めるため、女吟遊詩人リンをはじめとした面々は過去に失われた魔法を求め旅をすることになる、というお話。


とはいえ、群像劇めいた話でもあるので、スポットライトがあたるのはリンだけではありません。
競技会の優勝者にして、過去のパートナーでありリンと行動を共にするダリエンを追う裏切者でもあるマーレン。
都の大商人の娘ながら、様々なことが重なり苦労を重ね、さらに物語の中心へと巻き込まれていく少女・リアンナ。
あたりがメインといえるでしょうか。
その他、リアンナの婚約者のネッドあたりにもそこそこスポットがあたります。


ごめんなさい。
正直、そこまでのめりこめませんでした。
結局、魔法って何なのか理解しきれなかったというのもあるし、メインであろう女性二人のどちらにも感情移入できず、そのうえ「こいつ結構好きかも」と思ったキャラにことごとく死なれてしまいまして(笑)

それでもただの令嬢でしかなかったリアンナの変貌には目を見張るものがありましたし、リンの身の振り方には驚きました。
リンの夢はかなっているわけですが、こういう夢の叶い方は不本意ではないのだろうか、とも思ってしまいました。


いつかもう一度ゆっくり読み直したいです。
作者デビュー作であるこの作品、どうも3部作の1冊目にあたるらしく。まだ2作目が発表された、ってあたりのようですがどのような展開になるのかちょっと気になります。

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