アンティークFUGA 4 宝探しは眠りの森で/あんびるやすこ
両親の行方を追ってイギリスにやってきた紗那と唯、そして風雅は、ロンドン郊外で売りに出た古い館の骨董品を鑑定するはめになった。そこは有名な「ユウレイ屋敷」だった。
舞台はいよいよイギリスへ!
肖像画にかくされた秘密を解きあかす風雅たち。
美しいつくも神が守りたかったものとは?
図書館でようやく借りてくることが出来ました。
前巻を紹介したのが昨年9月ですからだいぶあきましたね。
前巻は風雅の両親が偽物のアンティークのペンダントに封じ込められていて、そのペンダントがイギリスにあるという情報が提示されたところで終わっていたんでしたか。
そのペンダントを追い、イギリスにわたります。
風雅はともかく、紗那と唯は人ではありませんから木魂の姿(人には見えない)で行くのかな?と思っていたら偽造パスポートで海を渡っていました。
これ児童書だけどいいのかな?
イギリスの地で、風雅たちは間宮という男性に頼まれて古い貴族邸の鑑定を手伝うことになります。
日本でいう蔵開けみたいなもので購入されたその屋敷には数多くのお宝が眠っていました。
けれど、間宮さんの行動には謎があったんです。
間宮さんの狙いはスリーパーと呼ばれる、長い長い歴史の中で作者や来歴がわからなくなって、埋没してしまった絵画です。
その絵画に込められた歴史には、ちょっと悲しくなってしまいましたが、まあこの作品はだいたいいつもそんな感じですね。
この作品では、美術品なんかに宿るつくも神の口から来歴が語られるんですが、今回登場する美術品は絵画。
作中で、絵画にはつくも神は宿らないと説明されているのでいったいどうなるのだろうと思ったんですが、その辺はきちんと対策されてましたね(笑)
ナショナルトラストについては全く知らなかったので勉強になりました。
お国柄ってこともあるんでしょうが、そういうものだってきちんと説明されるんなら多少の入場料は払ってもいいかなと思わされますね。
日本では同じことをやろうとしても難しそうですが。
本来の目的であったレリックのトカゲのアクセサリー(偽物)を手に入れて、風雅たちは帰国の途につきます。
風雅の内心はかなり複雑なものです。
紗那と唯が風雅とともにいるのは、風雅の「両親が帰ってくるまでぼくの兄さんになって一緒に暮らして欲しい」、
風雅の父・倫土の「自分たちが風雅の元に戻るまで風雅の側で風雅を助ける」という願いを叶えているからです。
つまり、両親が帰ってきたらこの暮らしは消えてなくなってしまうというわけで……。
けどまあ、そう簡単に話は進まないと思うんですよ。
シリーズはもうちょっと続くみたいですし。
続きもまた折をみて借りてきたいと思いますが、次巻は図書館で長期貸出されてるみたいだからまたしばらく後になりそうです。
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