ガンカンジャ 1 空は高くいい天気なのに/フツー
WEB連載時から広がる静かな感動――。
26歳がん患者の、真に迫る闘病生活と不思議な森を巡る魂の冒険。
そして死ぬことになります。
だから
何事も無かったように
何事も無いように
何事も起こらないように
いつもみたいに
ご飯食べようよ。
図書館の新刊コーナーにあったので気になって借りてきました。
【プロローグ】
【第1話 奇跡】【第2話 海】
【第3話 頑張れ!】【第4話 森】
【第5話 お願い】【第6話 羊】
【第7話 痛み】【第8話 野原】
【第9話 長けりゃ】【第10話 かまわない】
【第11話 シュッシュッポッポ】【第12話 再び 森】
【第13話 砂漠の王】【第14話 シベリア】
【第15話 応援】【第16話 釣り】
【第17話 ポッポー】【第18話 消えるという事】
【第19話 ユル】【第20話 一歳】
が収録されています。
中身はオールカラーの4コマ漫画風になっています。
"風"なのは、文字だけのコマが時折あるから。
父をがんで亡くした作者が描くフィクションというだけあって、闘病の様子がリアルに感じられます。
私の周りにがん患者はいないので、実際とどれくらいかい離があるのかはわかりませんが、一般の人が描いているなんとなくのイメージからするとすごくリアルに感じられます。
作中で描かれる不思議な生き物たちの住む"森"。
この森というのは精神世界というか、言ってしまえば夢の世界なのでしょう。
そして抗がん剤の説明の時に使われたナパーム弾の話からして、森は正常な部分で砂漠(の王)はがん細胞。
徐々に朽ちていく体はそのままですね。
ライトに語られていますが、読んでいてじわじわと辛くなってきます。
しかしながら、重くなりすぎないのは表紙イラストのようなどこか朴訥とした絵柄で描かれているからではないでしょうか。
これが、リアルというかキレイめなイラストで描かれていたらとても読んでいられなかったと思います。
2巻も図書館にあったので近いうちに借りてきたいと思います。
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