イスカリオテ/三田誠
一年間だけ、死んだ兄のふりをしてほしい――。
そう乞われ、九瀬イザヤが降り立った御陵市は、七つの大罪を具現する<獣(ベスティア)>と戦うための都市であった。
地脈の特異点より現れ、人を喰らい、街を蹂躙する<獣>。それに対抗しえるのは、神の奇蹟を模倣するという断罪衣(イスカリオテ)と、少女の姿をした第九祭器・ノウェムだけ。
「この街は、あなたを愛するでしょう」
そう告げたノウェムとともに、イザヤは兄のニセモノとして、この都市で<獣>と戦うことになるが…。
三田誠が放つ、罪と罰の織りなすアイロニック・アクション、開幕!
レンタルマギカの三田さんの作品です。
レンタルマギカも待ち遠しいのですが、夏まで発売しないみたいなので、積読していたイスカリオテを。
こちらは先日完結巻が発売されたのかな?
まだ買ってないんで、そのうち買いにいかなければ。
主人公は英雄・九瀬諌也の双子の弟で諌也のフリをすることになる九瀬勇哉。
作中でニセモノである勇哉の表記はイザヤで統一されているのでそれに倣う形をとります。
七つの大罪――ってわかりますか?
憤怒、傲慢、嫉妬、怠惰、強欲、暴食、色欲の7つのことを指すのですが、私がこれを覚えたのはリボーンのヴァリアーと鋼の錬金術師のホムンクルスたちのおかげというか。
憤怒→XANXUS、ラース(キング・ブラッドレイ)
傲慢→スクアーロ、プライド
嫉妬→レヴィ・ア・タン、エンヴィー
怠惰→ベルフェゴール、スロウス
強欲→マーモン、グリード
暴食→ゴーラ・モスカ、グラトニー
色欲→ルッスーリア、ラスト
性格設定にそれぞれの大罪が付加されている上、覚える気が特になくてもなんとなく覚えてしまえるキャラクターたちなので、比較的覚えやすいと思います。
この作品ではそれぞれの大罪に特化された欲望を持つ化け物――<獣>と聖人の奇蹟の力を模倣する断罪衣を使ってバトルを行います。
兄弟でも他人のふりは無理じゃないのかな、とか思ったのですが、「DNAが一致」したことからああ双子なんだな、と。
まあ、双子でも全く同じ生活を続けない限り、差は現れるんですけどね。
生活環境とか栄養とかかなり差があるっぽいので、実際はかなり違うんでしょうけど、そこらへんはフィクションですから気にしちゃダメです(笑)
イザヤのパートナーを務めるのはノウェム。
表紙に描かれている銀髪の少女です。まああらすじにもあるとおりノウェムは少女というには問題があるんですけどね。
でもイザヤに料理を褒められたときの反応だとかは後半で出てくる怒った様だとか読んでいて可愛らしかったです。
なんていったらいいのかな。口調だとかは機械的な固いものなんですが、言動があまりにも普通なんですよ。
ギャップ萌えってわけじゃありませんが、ノウェムも成長していくのかなーとちょっと楽しみ。
ノウェムの口調はそこまで気になりませんでした。日本語がおかしいヒロインというと
新本格魔法少女りすかのりすかが1番先に浮かんだのですが、あれに比べたらたいしたことないかなーと。
まあ、りすかを読んだのはもう何年も前なのですっかりといっていいほど忘れてしまっているんですけどね。
覚えているのは敵の敵は天敵っていうフレーズと右ねじの法則くらい。
もう1人のヒロイン・玻璃。彼女の身に宿る<獣胎(エンブリオ)>が物語の鍵を握っている模様。
彼女が英雄の死に関わっていることは間違いないのでしょうけど、その辺もまだ謎のままです。
イザヤの演技はまだはじまったばかり。
残り1年の間にどれだけのことが起こるのか楽しみです。
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