うそうそ/畠中恵
若だんな、生まれて初めて旅に出る! 相変わらずひ弱で、怪我まで負った若だんなを、両親は箱根へ湯治にやることに。ところが道中、頼りの手代たちとはぐれた上に、宿では侍たちにさらわれて、山では天狗に襲撃される災難続き。しかも箱根の山神の怒りが原因らしい奇妙な地震も頻発し__。若だんなは無事に帰れるの? 妖たちも大活躍の「しゃばけ」シリーズ第5段は、待望の長編です。
あ、さっき書き忘れたのですがテンプレート変えてみました。夏仕様です(笑)
けっこう久しぶりのしゃばけシリーズというか畠中恵さんの作品です。
前作
おまけのこを紹介したのが2月ですからね。
若様組ですら紹介したのは4月末のことなので。
この作品はドラマ化されていたはずです。
正直、1作目でもういいやと思ったのでまともにみてなかったのですけど。
なぜかくいだおれ太郎が登場していたことだけは覚えています。
今回はあらすじにもあるとおり、若だんなは箱根に湯治に出かけます。
が、まともに湯治できていません。
湯につかるシーンは一切なし。今回は仁吉と佐助と別行動が多いので、若だんなのがんばりが見受けられます。
まあ、寝込んでるシーンは相変わらず多いのですけどね。
旅に出かけるメンバーは、若だんなと手代2人と松之助兄さん。
あとは鳴家が3匹ほどに、付喪神になったばかりのお獅子の印籠、くらいかな?
本体から遠く離れられない上、旅の荷物には大きすぎる屏風のぞきは今回留守番です。
好きなんでちょっと残念。
えっと、松之助兄さんが非常に長崎屋に馴染んでいる様子が見受けられてよかったです。
若だんなは長崎屋の面々に愛されているからなぁ、とか思いながら仁吉たちに似てきて過保護になりつつある松之助兄さんをみてました。
でも、松之助兄さんは若だんなのいない長崎屋に帰る気はないとあって、ちょっともの悲しい気分にも若干なりましたけど。
山神の娘のお比女ちゃん。
過去に龍神への生贄として捧げられそうになったという経験をもつため人嫌いになってしまった幼女のなりをした姫神さまです。
彼女が悩み、嘆くがゆえに若だんなの命がねらわれたりする訳なんですが、お比女ちゃんはあんまり悪くないんですよ。
どちらかといえば悪いのは、暴走しがちだった天狗たち。
でもまあ、そのへんは若だんなも人のことをいえないというか、佐助や仁吉たちをあまり御しきれていないですからね。
妖って人の話を聞かないもんなんだろうか……。
というか、多くが「天狗」って表記されてますが、これからす天狗ですよね……。
天狗とからす天狗は似て非なるものだと思うのですが、その辺どうなんでしょう?
あ、でもぬら孫の三羽鴉は人面と鴉面と両方使っているからあながち別物でもないってこと、なのか……?
よくわかりません。
今回登場するというか今回っきりしか登場しないであろう雲助の新龍さんがけっこう好きでした。
こういうキャラ大好きです。
それに引き換えお侍さんたちは……って感じ。
最初はどこか抜けた人攫いなんてやってて憎めないなぁ、とか思っていたのです。
が、途中から新龍さんの過去が明かされたり、朝顔がどうのとかやっているうちに最低だな、と。
大きく成長したお比女ちゃんと、成長を願うものの体の弱さのためになかなか思うようにいかない若だんな。
若だんなは心に体がついていかない状況です。
体がもう少し強くならないと仁吉たちが何をやるにもとんできて止めさせてしまうか。
若だんなの成長は今後に期待ですね。
[0回]
COMMENT