サマーウォーズ/岩井恭平 原作/細田守
小磯健二は、憧れの先輩・篠原夏希に、「4日間だけフィアンセの振りをして!」とアルバイトを頼まれ、長野県の田舎に同行することに。夏希の曾祖母を中心にご親戚に囲まれながらも、大役を果たそうと頑張る健二のもとに、謎の数列が届く。数学が得意なかれは、夢中で答え伊を導き出すが、翌朝世界は一変していた。世界の危機を救うため、健二と夏希、そして親戚一同が立ち上がる! 熱くてやさしい夏の物語。解説・大森望
7月31日ということでサマーウォーズのノベライズです。今回読んだのは角川文庫版。
先日
つばさ文庫版も購入したのですが、そっちは後日紹介できたらな、と思います。
いや、別に明日読んでもいいんですけどさすがに同じ作品のノベライズ(しかも映画本編)を続けて読むのはどうなんだろ?とか思うので。
私が
映画を見たのが昨年11月末。
クイーンを3月頭に、
クライシスを4月末に読んでいるのですがあれは外伝というか主役が佳主馬くんで親戚はあんまり登場してなかったからなぁ。
今回、ノベライズを読むにあたってはじめのうち「え、どれ?」と思うことがままありました。
登場人物紹介というか家系図にのっているのは飼い犬であるハヤテも含めて30人!多い!
しかもこの一族、兄弟には同じ漢字を1文字使うっていうルールがあるらしく、似たような名前が比較的多くて。
正直、万作さん家の三兄弟はまったくといいほど見分けはついてません(爆)
長野県上田にある陣内家を舞台に、電脳空間と現実、両方で起きる事件の話。
事件といっても殺人とかそういうのではなくて、騒動という意味での事件です。
その世界中を巻き込んだ騒動に陣内家の面々がいどむ、という話。
以前、映画本編を見たときに書いた覚えがあるのですが、私、夏希先輩があんまり好きじゃなかったんです。
後輩を利用し長野まで連れて来ているのに、自分が好いている叔父が現れたら放置。
どんだけ美人で性格良くてもさぁ、とか思ってしまうのです。
でも、映画ではあまり深く語られていなかった夏希先輩のバックグラウンドが語られていて、そういうことなら……とちょっと許せるような気になりました。
ぶっちゃけ、映画本編を見ただけではモテるであろう彼女が健二たちを彼氏役に指名したのかわからなかったんですよね。
夏希の彼氏設定を健二に当てはめるのは無理があるのは見た目だけでもわかります。
もう少しオトナっぽい友人とかいるだろーとか思っていたので。
多々見られる改変のうち、「これ変える意味あったの?」と思われる描写がいくつかあってちょっと気になりました。
たとえば、オープニングで流れるOZの初心者用の案内プロモーションに出てくるアバター。
あれ映画だとうさぎだったと思うのです。が、ノベライズだとくま。私の記憶が間違っているのか……。
最後のドイツの男の子はぜったい違いますよね。
映画の感想で書いてますし。映画だとドイツの男の子のアバターは初期値。けど、ノベライズは猫のぬいぐるみ。
栄お婆ちゃんの「これは戦だね」とかの背景が変わっているのとかはまだ気にならなかったんですけどね。
まあ加奈ちゃんの可愛い「かっせん?」がカットされたのはちょっと残念でしたが。
実は影の功労者である佐久間くんの設定がちゃんと描かれていてそれは嬉しかったです。
佐久間くんがあの日本家屋プログラムを作ったんだから、キングカズマと健二だけじゃなく佐久間くんも評価されるべきなんじゃ……とか思っていたんで。
映画本編を見たときも思ったのですが、ハッキングAI「ラブマシーン」。
これってきっとモーニング娘。の「
LOVEマシーン」から来てるんだろうな、と。
この話って2010年の話なんです。で、侘助さんが陣内家を飛び出したのは10年前。
LOVEマシーンが発売されたのは1999年秋。
一緒にテレビを見ていて、栄さんが気に入っていたのを覚えていたとかありそう。
そして改めて家系図を見て、理一さんと侘助さんの関係が非常に気になりました。
だって同い年の義理の叔父と甥ですよ。しかも理一さんは本家筋だから一緒の家でくらしていたのでしょうし。
通りで、理侘が多いわけです。
まあ、私はカズケン等健二受派なんですが。
おもしろかったです。
そのうち、コミカライズやつばさ文庫版のノベライズも読んでしまいたいと思います。
[0回]
COMMENT