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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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レンズと悪魔 6 魔神応報

レンズと悪魔〈6〉魔神応報 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔 6 魔神応報/六塚光
八人の参加者が、魔神と契約して戦う八眼争覇(ディアボリックパーティ)。その参加者の一人であるバルビーヨに敗れ、地下迷宮へ潜伏するはめになったエルバたち。バルビーヨの野望――それは、恐るべき悪魔、《しろがねの悪竜》の復活だった。博物館の奪回、そして悪竜の復活を阻止すべく、反攻の機械をうかがうエルバたち。だが、悪竜復活の鍵となる竜人のエイジは、卑劣な罠によってバルビーヨの手中に落ちてしまう――。戦い熾烈をきわめる第6幕!


前巻、前々巻あたりから敵として登場していたバルビーヨと<獄炎の魔神>ネア・ネアとの決着がつきます。
今見てみたら、ネアの登場は3巻のこと。
途中で短編集を挟んでいるとはいえ、大分時間がかかりましたね。


決着をつけるまでに時間がかかった理由ってのは多分、バルビーヨが自身の力と称して権力を使ったからだと思うんですよね。

税騎士やら、軍警察やらそういう八眼争覇に関係のない人物たちが登場しなければ、ここまで面倒なことにはならなかったんじゃないかな。


あらすじにもあるとおり、バルビーヨは《しろがねの悪竜》の復活を望んでいたんです。
《しろがねの悪竜》を復活させることにより、ゴロツキや無法者だとかがはびこっている東番外地を一掃させてしまいたかったのです。
そのために、《しろがねの悪竜》の唯一の寄代たるエイジをおびき寄せようとするわけです。

エイジが優しい青年であったがために、研究所にいた仲間たちを助けにいった彼にされた仕打ちというのがすごい悲しかったです。

彼らの言い分もわからなくもないんですが、バルビーヨの性格からしてそんな約束守るとは思えないんですよ。実際、足蹴にしている様が描かれていて「ああやっぱりな」と。
彼らもエイジも本当に可哀相でした。


《しろがねの悪竜》は復活してしまいます。
そして、クラヴリーによると悪竜を止めるには寄代を殺すしかない、と。
婚約者であるカエデの手によって、というのは……。


読んでいてつらかったです。
そして、八眼争覇とはあまり関係ないように見えるものの元を辿ればこれも八眼争覇による災難の1つなのかな?
フィールディングさんの妹弟が殺害され、復讐に身を投じ落ちていく様がちょっと怖かったです。
いい人だっただけに余計そう思うんですよね。

しかも実行犯であるボンダーマンとスパーキンへ復讐を成し遂げるあと一歩というところで邪魔が入ってしまいますから。
フィールディングさんに感情移入してしまう側からすれば、すごく悔しい。


残る魔神は4体。
<氷結の魔神>ルナ・ルガ。<無形の魔神>ボル・ボル。<電光の魔神>マロ・マロ。
今回の出来事でカエデの願いであった「虐殺の犯人への復讐」は果たされたことになり、対立する必要もないためエルバ、テッキ、カエデは同盟を結ぶことになります。
だから、実質残りの敵はあと1体。

<闇照の魔神>ヤミ・ヤタ。
エルバの父・チェビアトを殺した魔神と契約者です。

過去の優勝者たちも集合しはじめていますから、これからまた一波乱あるんでしょうね。

瀕死のエイジの口からサクラの兄・シローについて語られていますが、これちょっと違和感があるんですよね。
エイジが、《しろがねの悪竜》に引き寄せられるときにみせられた幻。
そこに登場したシローに対しての態度にちょっと不信感というか、違和感というか。
シローに対してのみ怒りをあらわにしているわけですが、いったい何があったのでしょうか。

わざわざ書いてるってことは何かあるんだと思うのですが……。
これから先語られることを楽しみにしたいと思います。

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