徳利長屋の怪 名探偵夢水清志郎事件ノート外伝/はやみねかおる
亜衣たち三姉妹のいる徳利長屋に落ち着いた夢水清志左右衛門は、住人たちと花見で浮かれる。ところが幕府と薩長は一触即発、明日にも江戸は火の海に。どこで知り合ったか夢水は、勝海舟と西郷隆盛の両雄を徳利長屋に呼び寄せた。名探偵は歴史を変えて皆を幸せにできるのか!? 夢水時代劇場大団円の巻!
はやみねさんの作品は2ヶ月ぶり。夢水シリーズにいたっては3ヶ月ぶりですか。やっぱりいろいろなシリーズに手を出していくと既存のシリーズも読んでいくのは厳しくなってきますね。
ホント1日が26時間くらいあったらいいのに。
そうしたら増えた2時間であと1冊分感想書きますよ。
今回は大江戸編後編とでもいえばいいのかな?
ギヤマン壺の謎に続く外伝作品です。
前巻でのあとがきの作者の予告通り、江戸城が消えます。
大江戸編あたりからは文庫版は完璧に一読目なのです。青い鳥文庫版で読んでいるんですが、そのころ気付けなかったことだとかに改めて気付いてすごくテンションあがってしまいました。
いつものごとく3部作。
【第二の事件 怪盗九印は最後に笑う】
【またまた大江戸編外伝 れーちの東海道中膝栗毛】
【最後の事件 徳利長屋の怪】
小さな事件が大きな事件の布石になるというはやみねさん定番の形です。
お花見の席での怪盗九印の活躍が描かれ、夢水清志郎左右衛門の後を追ってれーちがやってきて、旅の最中の謎が明らかになり、江戸城を消します。
どうやって消すのかは読んでのお楽しみですね。
気になる方は読んでみてください^^
レーチと亜衣ちゃんの絡みが好きなので、レーチが教授の後を追ってきたことはちょっと嬉しかったです。
でも大江戸編だと三つ子を見分けられる理由がちゃんと説明されていないんですよね。そこは残念。
いや、現代編でもちゃんと説明はされていなかったと思いますけどね。
あれは読者には恋の力だとわかりますから(笑)
今回読んではじめて気付いたのですが、亜衣ちゃんが巧之助さんを花見に誘いに行った時に木戸銭を集めている“恭助さん”。
これってもしかしなくても『
虹北恭助シリーズ』の恭助なんですね。
私がこの本をはじめて読んだときって確かまだ虹北恭助シリーズを読んでいなかったんですよ。
だから気づいてなかったんだなぁ。
九印の子孫=
怪盗クイーンだということは知っていました。
さらに大江戸編の最後でアメリカに旅立った夢水清志郎左右衛門と巧之介さんがハワイにいってしまうのも知っていました(
ハワイ幽霊城の謎ですね)。
でも、そこからさらにフランスにいって虹北恭助シリーズ(
フランス陽炎村事件)に絡んでくるとは微塵も想像してませんでした。
まだフランス陽炎村は未読なので、どういう絡み方しているのか知らないんですけどね。
こういうことは時間がたったからわかることですね。
虹北恭助シリーズはだいぶ前に読んで以来なので、こちらのシリーズも是が非でも読み進めなくてはと思いました。
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