EME BLACK 3血に飢えし妖刀の夜
月が厖(ぼう)と宵闇を照らす。歩道橋の飢え、少年がロングコートの男と対峙していた。にらみ合い、二人は微動だにしない。
男の手にはひとふりの佩刀(はいとう)。少年――紅は、EME最強の拳銃使いを屠った刺客だと、瞬時に察した。
非番時、ジャージ姿を紅は、相手の気に押され動くこともできず、ただ自らに問う。
――どうすれば、生き残れる? 生き延びられる?
最強と呼ばれるEMEのエージェントたちが次々に謎の刺客に襲われる。襲撃者は刀の使い手だった。そして、その魔手は紅と黒部にも迫る。血煙るハイ・エッジ・アクション<過去編>第三弾!
これが事実上EME最後の長編かな?
平成17年7月刊ってことは丸5年たつんですね。
このあとにRED(短編集)が出てるとはいえ、ラノベでこれだけの年月がたってしまったら続きも出ないでしょう。
有栖川有栖さんとか、田中芳樹さんとか何年もたってからシリーズの続編が出るってことがありましたけどラノベですからね。
難しいと思います。
いろいろと続きが気になるんですけどね……。
この巻を読んで余計気になってきました。
この巻では吸血鬼たちが登場します。
弱点は太陽の光。日の元に引きずり出すか、血の循環を止めるかしないと死なないなんともめんどくさい化け物です。
EMEが襲撃されそれに反撃したりするので、多くのGAたちが登場します。
なので、当時見習いだった紅はあんまり目立たないですね。
巻頭でRED2で紅が使った魔剣が登場します。
これだけでも紅の成長っぷりがわかりますね。
2年ほど前には魔剣に取り込まれてしまった紅がわずか2年ほどでそれに打ち勝ってる訳ですから。
三木也もちらっと登場します。本当にちらっとでしたが、三木也なりに紅を慰めようとしてて可愛かったです。
黒部とスミレのベットシーンとまではいかないまでも事後を匂わせるシーンがあるんですが、それなかった方がよかったな、と思いました。
スミレのイメージがそういう行為とは無縁な感じだったもので、どうも受け入れがたいというか。
別に黒部とそういう仲だってことは気にならないんですけどね。
普通に本部でコーヒー飲みながらの会話じゃダメだったのかな?と思ってしまいました。
ちらっとしか登場しないのにも関わらず、カラーになっている硝子ってBLUE2で登場したOP課の丁子さんの親族なんでしょうか。
名前や口調が似ているので、そうかなぁ、と思うのですがどうでしょう。
5人の吸血鬼たちが登場し散っていくのですが、作中では明確にはされていないもののきっと新撰組なんでしょうね。
歴史に詳しくない私が分かったので、たいていの人はわかるんじゃないでしょうか。
吸血鬼のオリジナル体・清光が沖田。
黒部と戦った之定が土方。
数に執着していた国重は多分斉藤一かな?
興友は原田だと思います。
兼常は誰だかわからないんですが、調べるのも面倒なんでまあいいか、と思って。
これ名前が違う上に途中までそんなバックグラウンドが分からないので大丈夫だったんですが、これが最初から名前出されていたらイメージが崩れてまともに読めなかっただろうな、と思います。
銀魂の影響は強すぎますorz
最後、灰となって消えていく清光にはちょっと物悲しい気分になりました。
次巻はRED。きっとそんな物悲しい気分なんて吹き飛ばしてくれると思います(笑)
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