少年陰陽師 迷いの路をたどりゆけ/結城光流
時は平安。帝の娘・脩子といっしょに伊勢へむかう晴明と彰子。彼らを追いかけて都を旅立った昌浩は、その途中。益荒たちに出会い、玉依姫のもとに連れていかれてしまう。
一方、彰子たちはふたたび虚空衆に襲われ、脩子がさらわそうになる。それを止めたのは、玉依姫に連れ去られたはずの昌浩だった。だが昌浩は、彰子たちのことをまるで見知らぬ人を見 るような目で見ていて…!? 玉依編、第4巻!
昨日の宣言どおり小説です。ラノベですけどね。
この時期、仕事が忙しくなるのでただでさえ厳しかった平日に一般書を読むということがさらに厳しくなってきています。
たぶん、3月半ばくらいまでは小説を紹介してもラノベや児童書が多くなると思います。
あらすじにもあるとおり、玉依編4冊目。
作者あとがきによると次巻が玉依編ラストになるようです。
玉依編は、肉体的には昌浩は傷つかないっぽいですね。
心の傷がメインのストーリーなのですね。
今回、昌浩は現実的にはほとんど眠っている状態です。
だから夢の中のできごとがほとんどなのですが、その夢の中で出てくる男にちょっとテンションあがってしまいました。
その男の正体は、榎岦斎。
晴明の唯一の友にして、道反の巫女を外へ連れ出し瘴穴を穿ってしまった人物。
そして、縛魂の術を使い紅蓮に理を犯させた人物ですね。
紅蓮や晴明では近すぎて示すことができなかったことを岦斎がやってのけるのですが、これって罪滅ぼし的な意味もあるんじゃないのかな、と。
死して50年とかたつはずなんですが、晴明の夢にすら一度も現れなかったらしいので。
昌浩が晴明の孫で後継であるから出張ってきたんだろうな。
でも、一度くらい晴明の夢に現れてほしいですよね。晴明は未だに友人だと思っているでしょうから。
これで昌浩はだいぶ救われたかな。
「傷ついていたことに気付いた」わけですから、ここは先は昌浩自身と時間がどうにかしていくしかないのでしょう。
そして、こちらも深く傷ついていた彰子。
彰子の考えがこぼされるわけですが、本当にお互いを思いすぎなんですよね。大事すぎるから考えすぎる。
こちらは風音と太陰がどうにかしてくれると信じています。
同じような経験をした風音と、神将だから心の機微がいまいちわからないらしいものの微妙に成長しているっぽい太陰がどうにかしてくれると信じています。
それにしても、あのタイミングで現れて彰子に反応しないで帰ってしまうとか彰子からしたらきついですよね。
あれは斎の術か何かのせいでああいうことになっているのでしょうが、それを彰子は知りませんからね。
そして、脩子からして昌浩は「前助けてくれた人」なわけですから安心してしまうというか、ついていきたくもなりますよね。
ちょっと浅慮な気もしますが、5歳(多分数え年だから実際は4歳?)だってことを考えれば仕方ないのかも。
そして、ちょくちょく斎が言っていた「神に背く」という内容が明らかになって今巻は終わり。
……明日読んでしまってもいいですか?
続きがすごく気になるので、明日読んじゃうかもしれません。
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