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(腐)的感想文

隠れ腐女子の日常と小説や漫画の感想を書いてきます。

   

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ちあき電脳探偵社

ちあき電脳探偵社 (PHP文芸文庫)ちあき電脳探偵社/北森鴻
桜町小学校に転校してきた鷹坂ちあきは、サラサラ髪にえくぼがかわいい女の子。でも、不思議な事件に遭遇すると大変身! 鋭い推理力とアクティブさで謎に挑んでいく。学校の前の桜の花が一夜にして消えた謎に迫る「桜並木とUFO事件」。あかずの倉庫に出没する幽霊の正体を暴く「幽霊教室の怪人事件」ほか、ミステリーの名手が贈る、謎解きの魅力に満ちた連作推理短編集。文庫オリジナル。


ぜんぜん関係ない本をアマゾンで買おうとしていたときに発見し、即座にカートに入れていた作品です。
届いてその薄さにちょっとびっくりしてしまいました。
どうも北森さんってぶ厚い本を多く書かれているイメージが強くて。


『桜並木とUFO事件』
『幽霊教室の怪人事件』
『ちあき誘拐事件』
『マジカルパーティー』
『雪だるまは知っている』
『ちあきフォーエバー』


上記6編が収録されています。

解説の芦辺拓さんも語られていますが、北森さん唯一のジュブナイル作品。
1996年4月~1997年3月の小学3年生にて連載されていた作品を1冊にまとめたものです。
作者が亡くなったから陽の目を見ることになった作品だと思われます。

だから、内容は非常に子供向け。
かなり薄め(解説込で150ページほど)で文字も大きいということもあり、40分弱で読み切ってしまうことができました。


ちあきちゃんにいいところを見せたくてちょっと頑張っちゃう主人公の少年・コウスケと、ヒロインであり、電脳空間にアクセスすると性格というか雰囲気が変わってしまう探偵のちあきちゃん、
お調子者のゲンキに、美少女探偵団(笑)でちょっと女王様の入ったの小椋カオルといったキャラクターが登場します。

テンプレ的なキャラクターでありながらもなんかいいなと思わされる子たちでもあります。


事件の謎に関しては、小学3年生が対象ということもあり、非常に簡単。
そして、15年前の“電脳”なので今読むとちょっと古臭く感じてしまうことは否めません。
ちあきちゃんの性格が変わる理由なんかも深く追求されず終わってしまっているのでちょっと残念。

コウスケパパとちあきママの関係がいったいどうなったのかとかも気になります。
小学3年生で北森さんの作品を読めたのかちょっとうらやましいな、と思いました。

当時の読者は現在24、5歳くらいですか?
これを読んで「あれって北森さんの作品だったの!?」ってなった人とかいるのかな。
それはすごく素敵なことだな、と思いました。

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