やがてマのつく歌になる!/喬林知
異世界に行ったきり消息が掴めなくなってしまったおれ、マ王渋谷有利(ユーリ)。そんな不肖の弟(おれ)の安否を気遣う渋谷家の兄貴・勝利(ショーリ)は、出来のいい頭をフル回転させてナイアガラの滝逆流(自力でスタツア)計画を組み立てていた。さてその頃、当のおれはといえば聖砂国への船旅中で、クセモノ少年王サラレギーの目を盗み、難民(?)のみなさんを安全な場所げ誘導しようと画策していたのだが……。
謎が謎と謎をよぶ!? 絶好調ハイテンション・ファンタジー!!
ちょっと間があきましたが、まるマです。
この辺からシリアス展開多くなってくるんですが、最近続編出されてますか?
下手したら追いついちゃいそうですね。
今巻もみんなバラバラに行動してます。
まずは、ユーリ。
ヨザックとサラレギー、そしてコンラッド。聖砂国からの難民多数、小シマロンの軍人乗組員なんかと聖砂国へ向かう海の上。
ヴォルフラム、ギーゼラ、アーダルベルト、ダカスコス、マキシーンはそのあとを追っています。
サイズモア艦長や山脈隊長や骨飛族(骨地族?)のテリーヌしゃんもここ。
グウェンダル、アニシナ、グレタは血盟城かな?
そして、日本というか地球では村田とボブが奔走しているようです。
今回は村田名前しか出てないんですけど、一緒にいるらしいボブの様子からするとそんな感じ。
ロドリゲス(
息子はマのつく自由業!?参照)の到着を待ってるらしいです。
そんなボブたちに放置されてしまったブラコン勝利は、あらすじにもある通り自力でスタツアするためにナイアガラの滝を逆流させにカナダへ向かおうと飛行機のキャンセル待ち。
そのときに外国人女性・アビーことアビゲイル・グレブスと出会い、行動をともにすることに。
えー、大方の予想通りやはりサラレギーは食わせ物でした。
神族とシマロン人の間に生まれた彼は双子であり、聖砂国の皇帝は彼の双子の弟・イェルシー。
しかも純粋無垢とでもいえばいいのかな。そういう子でサラレギーの都合のいい操り人形って感じ。
サラレギーは眞魔国、魔族を潰したいからどうやっても火種にしかならないような条約を結ぼうとするわけですね。
もちろん、ユーリはそれを断るわけですが二重三重の策を弄し、旅の途中でユーリのことを気に入ったから「飼っておこうと思ったのにな」発言。
えらいドSです。
その場からはなんとか退避することは出来たわけですが、危機はまだまだ去っていないんですよね。
いったいどうなってしまうのか。
今巻というか聖砂国編は、今まで広げた風呂敷をたたみ始めたのかな?と。
禁忌の箱の話だとかそういうのを見ていて思いました。
カロリア編から兆しは見えていましたが、聖砂国編は完璧そうですよね。
だからこそ、サラレギーのもとから逃れたユーリはヘイゼル・グレイブスが対面したのでしょう。
ヘイゼルは名字でわかる通り、アビーの血縁。アビーからしたら祖母の祖母なのかな。
お嬢様とは仮の姿!のエイプリルがヘイゼルの孫であり、アビーの祖母ってことのよう。
箱とともに消えたはずのヘイゼル。なぜ、この人が聖砂国にいるのか。そして、軽く見積もっても100はとうに超えているだろう人物が生きているのか。
疑問です。
ダカスコスとアーダルベルトの会話、そして花形操舵手の行動が深いなぁと思いました。
魔族を捨てた男であるアーダルベルトに、ダカスコスがユーリのことというか人間たちのことを語り、
花形操舵手はユーリを見て、自身の行動を改めるんです。
魔族と人間はお互い敵である悪であると教育されているわけです。
戦争が比較的最近まであったことを考えると仕方ないんでしょうけど、その長く続いた現象をユーリはすごい勢いで塗り替えていっているんですね。
本人にそんな自覚はないんだろうけど、やっぱりユーリはすごいです。
あとは気になったのはそうですね。
棺桶シーンの挿絵。
近いわ!って感じ。
いや実際棺桶(普通1人用ですよね)に2人で入っているんだから、狭いのは当たり前なんでしょうが、何もこのシーン挿絵入れなくても……っていうね。
腐女子としては美味しいけど、この作品BLじゃないんだから。
で、この時のコンラッドのセリフから海に突き落としたのは、やっぱりユーリを地球へ戻そうとしていたってことっぽいな、と。
「出口」=海=水=スタツアってことでしょうから。というかそうであって欲しいというのが正直な所です。
様々な思惑が絡み合っていくこのシリーズ。
いったいどうなってしまうのか楽しみです。
[0回]
COMMENT