夏目友人帳 12/緑川ゆき
祖母が多くの妖に名を書かせた契約書「友人帳」を遺品として受け継いだ夏目。名を返日々を送るある日、声真似の得意な妖・ヨビコに騙され家に入られてしまう。話を聞くと、友人帳で呼び出して欲しい妖がいると言うのだが、その理由とは――? あやかし契約奇談第12巻!!
昨夜というか、今日なんですけど夜中まで起きてたせいもあって、本を読んでる途中で爆睡してしまってました。
土曜午後ってどうしてあんなに眠いんでしょうね。
【第47話 代答】
ヨビコという妖とともにカリカミという妖を探す話。
ヨビコは過去に人間の女が残したであろう手紙が読みたかったもののあまりにも古いものであるがゆえに、ボロボロで開くことすら間々ならなかったわけです。
カリカミは古紙を再生する妖とのことで、友人帳に名がのっているので友人帳を奪おうとしたってことですね。
ヨビコの話はとても切なかったです。
ヨビコはヨウコさんのために、隆彦のフリをしつづけていたわけです。
ヨビコにとって扉越しの会話はとても楽しいものだったでしょうし、恋とはまた違うようですが情を寄せていたのも確か。 手紙を開くことは、期待と不安でいっぱいだったんでしょう。
柴田のときもありましたが、妖と人では使う文字は違うんですよね。
ヨウコさんが残した言葉は優しいものだったのが、救いでした。
【第48話 妖しきものの名】
おばあさんの姿をした妖に絡まれる話。
ホラー的な意味じゃないんですけど、正直、オババ怖かったです。
夏目の妖って怖い印象をうけるものは少ないんですが、なんかオババは得体がしれないというか……。
夏目といい、レイコさんといい、人と妖の見分けがついていないんですよね。
それだけ力が強く、だからこそ日常生活に支障をきたしていたわけです。
オババが妖だと知ったとき、レイコさんは何を思ったのでしょう。
レイコさんにとって、人から避けられるのは普通のことでした。
たまに、人と関わることがあっても、それは一時的なものでしかなかったわけですけど、人と触れ合えたと思ったらそれは妖だったというのではまた違うんじゃないかな、と。
あとがきでも触れられていましたが夏目の身代わりになってくれた影茶碗の話はすごく夏目らしい話でした。
【第49話 硝子のむこう 前編】【第50話 硝子のむこう 中編】【第51話 硝子のむこう 後編】
オミバシラ様編。あるいは瓶詰夏目回。
オミバシラなる妖が復活し、夏目がそれへの貢物にされそうになり、田沼くんが夏目を助けようと頑張る話。
夏目が妖を見る存在だということを知る人は何人かいますが、今まで田沼くんと多軌ちゃんの友人サイド、名取さんや的場さんといった祓い屋サイドで別れていて、それを超えて関わることはなかったわけです。
それが今回、田沼くんと名取さんが面識を持つことになります。
正直、妄想が膨らみます(笑)
これ名取さんだから比較的友好的ですが、田沼くんと的場さんが遭遇したら夏目が精神的に辛そうです。
でも、的場さんって祓い屋の大家なわけですから、妖の気にあてられて体調を崩しやすい田沼くんの体質を改善?軽減?する方法を知っていそうでもありますよね。
それがあるから、一方的に拒否しづらくなったりすると私が萌える。
閑話休題。
田沼くんを巻き込んでしまったことで精神的に追い詰められる夏目ですが、名取さん曰く、「それは必要なもので捨ててはいけないもの」。
痛くて辛いそれは確かに捨ててしまったほうが楽なんでしょう。
でも、それを捨ててしまったら夏目は姿を消してしまいそうでもあって怖いです。
時々、三條がヒノエあたりに話している「妖の世界へ連れて行ってしまえば」という話にもつながりそうなんですが、夏目は妖にも好かれているのでそれはそれで幸せになれるんでしょう。
でも、人と妖、どちらも選べない夏目にとってはどれだけ痛くて辛くてもそれは抱えて生きていってほしいです。
次巻は的場さんのターンのよう。
えっと、的場の家についての話とか細々あかされる話でしたっけ?
めっちゃ、楽しみです。
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