百千さん家のあやかし王子 2/硝音あや
この世と異界(あの世)の挟間に建つ"百千家"を相続することになったひまり。
そこに住む先住民の葵は"御守様"として兄弟な妖力を持つ鵺に変身し、百千家を守る役目を持っていた。
しかし葵は、御守様となって以来、この世から「いなかったもの」として存在を消されてしまったという。
そんな葵を解放したいと、百千家から「追い出す」ことを決意するひまりだが――。
昨日の宣言どおり、百千さんの2巻です。
これの続きになります。
【其の四 マヨイガ】
【其の五 アイツはてごわい新式神!?】
【其の六 水の底の百千家】
【其の七 四人目の友達―前―】
【小噺壱 通りゃんせ】
が収録されています。
帯に「爆発的大ヒット」とかあるんですけど、これそんなにおもしろいかなーってのが正直な感想です。
PV作ったり、次巻の発売を発売と同時に発表したりと出版社的には力を入れてるんだろうなーとは思いますが。
個人的には雰囲気だけで終わっているような、という印象を受けました。
今巻でわかったのは、「御守様をついだことで葵は人の世から完全に外れてしまっている」ってことくらいでしょうか。
なんでも7年前に百千家の敷地に逃げ込み、10歳の頃に御守様を継いでそれから7年ってことらしいです。
迷い込んだ当時の話が【小噺】なんですが、7歳で「とおりゃんせ」でしょう?
7歳までは神様のもの云々って話と関係あるんだろうなぁ。
御守様となり、百千家の敷地から出ることの出来なくなった葵は、人の世から「元々いなかった」となっているようです。
うーん、作中でも紫が言ってましたが、「ひまりが代わりに御守様となって葵を解放してあげる」ってルートへは進まないようです。
その代わり、どうにかして葵を解放する道を探すってことらしいです。
今巻で葵の現状が説明されたことで「追い出す」の意味合いが変わったなぁ、と。
1巻だけだと本当に追い出すって感じだったけど、2巻も読むと解放して百千家の敷地から出れるようにしてあげる、って意味ですからね。
こうするつもりがあったから、最初から強気で「追い出す」って言ってたんですね。納得しました。
この作品、妖怪たちの説明が本当に必要最低限なんですけど、6話で登場した「蜃」をわかる人っているんだろうか。
鵺も比較的マイナーですが、蜃もまたかなりマイナーですよね。
ちなみに蜃は、貝の形をした妖で蜃気楼は蜃のはく息とかでしたっけ?なんかそんな感じだったような記憶がありますが、正直細かな点は忘れてしまいました。
多分、ググればわかると思うので気になる方はググってください。
今回、小妖怪のうち1匹が葵(というか鵺)の式神となります。
式神にする時に名前をつけることで縛っているってことっぽいですね。
厨子と名づけられた鳥妖ですが、名前の意味が気になります。
というかですね。契約の際の行動がなんかエロイ。
BLっぽい雰囲気が漂ってるなぁと思ってちょっと調べてみたら、作者さん過去BLも書いてた方っぽいですね。道理でなんかそれっぽいわけです。
意外と多いですよね。昔二次創作でBL書いてたけど今は一般向けで書いてる方。
7話の百千家にやってきたひまりのクラスメイト4人。
うち一人は死人らしいのですが、一体誰がそうなのでしょう。
そして、ラストに登場した謎の男の正体は一体?
次巻の発売は来年2月26日らしいです。
絶対忘れちゃうだろうなぁ。
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