地獄堂霊界通信 4/みもり(原作/香月日輪)
てつし達三人悪の同級生・カンナ。
その命を狙う凶暴な妖怪が現れた!
彼女を守るため立ち上がった三人は、妖かしの抱える悲痛な想いに対峙することに……!(『森を護るもの』)ほか「幽霊屋敷」の2編収録!!
ちょっと久しぶりな気がしていたのですが、実はそうでもなかったんですね。
前巻を紹介したのは8月のことでした。
【第15話 幽霊屋敷<前編>】
【第16話 幽霊屋敷<後編>
【第17話 森を護るもの<壱>】
【第18話 森を護るもの<弐>】
【第19話 森を護るもの<参>】
が収録されています。
原作完全版で言うと
【幽霊屋敷】は
2巻、
【森を護るもの】は
3巻に収録されています。
まずは
【幽霊屋敷】。
保険医の麻子の仮住まいが幽霊屋敷だという話を聞きつけた三人悪が幽霊をどうにかしようとする話です。
実家がリフォーム中でその間に鷹ノ台の立派なお屋敷を仮住まいとしているんです。そこで不可解な現象が起きるんです。
原作を読んだときはすごく物悲しい気分になったのですが、漫画だとちょっとそこまでいかなかったです。
幽霊の正体は過去にその家で座敷牢に閉じ込められた死んだ女。
原作自体が結構古い作品なんですが、それから見ても「昔」の話です。
今なら、青い目をしていようがそこまで気にされないと思うんですよ。
たいていならハーフ?ってなるだろうし、色素欠乏とかそういう遺伝子の異常なのだと説明されればそうなんだで終わるし。
どうしても気になるんなら、カラコンで隠してしまうことも可能でしょう。
でも、昔はそうはいかないわけで。家族の事情は理解していても、家族を恨むしかなかった女はすごく悲しい存在でした。
次は、
【森を護るもの】。
新キャラ登場してます。表紙の中央の2人ですね。
左は拝征将で右は亜月カンナ。この2人は幼なじみです。
拝くんの家はお金持ちで「拝み屋」つまりは除霊師の家系。
そんな拝くんの幼なじみをやってるカンナは、そういう幽霊とか妖怪とかの存在を見て信じているけど科学も好きというある意味すごい女の子なわけです。
そんなカンナちゃんに危機が迫ります。
カンナちゃんを襲った妖は、霊獣(イヌガミ)・日向。
彼がカンナを喰べようとしていた理由は仲間の月代を助けたかったから。
日向と月代は元々イラズの森の祠にいたんだとか。
しかし宅地開発で祠を追われ、獣姿でいるところを人間の子どもたちに攻撃されて。その傷が原因で月代は死にそうになっていたんです。
そのために、力のあるカンナを喰べて力を分け与えようとしていた、と。
最終的には、月代は消えてなくなってしまうんです。
月代を失った悲しみで荒れる日向VSてっちゃんの形になってしまうんですが、カンナはてっちゃんの攻撃から身を挺してかばうんです。 そうして絆された日向はカンナと共に生きていくことになるわけです。
なんというか、ものすごく人間の身勝手さをつきつけられた話でした。
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