王子と魔女 と姫君と 12/松月滉
元姫達の気持ちに決着をつけ、ついに仁(めぐみ)への想いを告げた昴。
しかし切ない返事を残し、目の前にいた筈の仁の姿が忽然と消え…
昴以外、誰もが仁を忘れてしまった。それこそが、前世からの「呪い」だった…。
さかさまフェアリーテイル、最終巻。
先日購入してきたおまひめ最終巻です。
意外と続きましたねー。
【69話】から
【74話・最終話】までと
【卒業式のあと sideB】が収録されています。
前巻は、昴が王子たちに返事をして回っていたんでしたか。
隼人先輩、夢路先輩、雪梨くん、元親くんは前巻で返事済。
残っていた煤原くんにも返事をして、ようやく仁と向き合えるようになるんですが、そう簡単に進展しませんよね。
勇気を振り絞って昴は仁に告白します。
ですが、仁の返事は自身が前世王子に呪いをかけた魔女であること、だから「運命の相手」にはなれないというもの。
そして、仁はその場から消失してしまいます。
消えたのは存在だけでなく、皆の記憶や写真からも消えてしまいます。
仁を覚えているのは、昴だけという状況に陥ってしまいます。
で、昴はようやく前世のことを思い出します。
やはり前世は、劇の通り、王子と魔女で入れ替わりが起きていたよう。
ぶっちゃけよくわからないまま勢いで読み進めてしまったんですけど(笑)
えっと、今まで昴の前世は王子で数多の姫君たちに愛想よくふるまっていて、それに怒った魔女・仁が呪いをかけて、どの姫君と結ばれるかは今世に持ち越された、という風に説明されていました。
が、実際のところは王子の生まれ変わりは仁、王子に呪いをかけた魔女は昴で、その呪いに手を加えたのが大魔女こと魔女の師匠である理事長であった、と。
理事長の手によって、王子と魔女が入れ替わっていたのはペナルティといったところでしょうか。
記憶を取り戻した昴は、仁の存在を取り戻すことに成功し、大団円、と。
ラストはちょっと駆け足で一気に時間は飛んで、昴たちの卒業式の様子が描かれています。
くっついた後の二人も見てみたかったけどこれはこれでいいかな。
読んでる最中はそれなりにワクワクしながら読めたんですが、読み終わって我に返ると「あれ?」と。
で、よくよく思い出してみると過去の感想でちらっと書いてた予想がだいたいあってたんですよね(笑)
2巻感想の
「魔女や姫が知っている話には実は続きがあって、魔女が呪いをかけたあと別の魔法使いが何か魔法をかけ たとかそういうことがあったのかなあ」、
3巻の
「『死ぬことはない でも最悪のケースは死ぬよりも辛いかも』という呪いについて「カードキャプターさくらを 思い出しました。なんでしたっけ? 最後の試練か何かのときの話だと思ったのですが『失敗したら一番大好きなものを忘れてしまう』んでしたっけ?」
ね、だいたいあってる。
理事長が思っていたよりも弟子を大切に思っていたことには驚きましたけど、よくよく考えてみると大切じゃなければこんなめんどくさい出来事に関わらないですよね(笑)
ラストの
【卒業式のあと】とかで米子さん(赤ずきん)のもとに謎の男(若干犬歯っぽいの見えるし赤ずきん名指しだし多分狼?)がやってきたりしていて、なんだかまだ続きそうな雰囲気もあるようなないような。
理事長ってもしかして不老不死?とか新たな謎が発生してます。
これ、続編(あるいは番外編)への布石ならいいんですがそうじゃないなら謎が気になるだけなので辞めてほしいなあ。
松月さん長い間、お疲れ様でした。
次の連載を楽しみにしています。
[31回]
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