レンタルマギカ ありし日の魔法使い/三田誠
「魔法を使わない魔法使い」伊庭司は、錬金術師ユーダイクス、魔女ヘイゼルらと魔法使い派遣会社<アストラル>を創設する。そこへ布留部市という地域の調査依頼が舞い込む。だがその地で待ち受けていたのは禁忌の魔法使いたち<螺旋なる蛇(オピオン)>だった。その強大な力で隻蓮、ユーダイクスが倒される。絶体絶命の中、司に反目していた猫屋敷は<螺旋なる蛇>に勧誘される。揺れる猫屋敷の出した結論とは!? 現代に続く<アストラル>の謎がここに!
久しぶりのレンタルマギカです。
前巻の
魔法使いの約束を読んだのは9月2日ですから約1ヶ月ぶり。思ったよりたってました。
今回は過去編、先代アストラルの話です。
なので、いつきたちはほぼ出番ないです。みかんちゃんとかホント一言くらいしか喋っていないんじゃないでしょうか。
メインは猫屋敷さんってことでいいのかな。
前巻に収録されていた「魔法使いの出会い」から少し時間がたっているらしく、だいぶ丸くなってはいるもののそれでもまだつんつんしてます。
そのとんがり具合が司社長には楽しくて仕方ないようです。
ちょっと猫屋敷さんがあわれでしたね。
先代アストラルと<螺旋なる蛇>が接触していたということは覚えていたのですが、細部は全く覚えていませんでした。
そのため、すごく普通に楽しめました。
現<螺旋なる蛇>のメルキオーレの師匠が登場します。師匠なだけあって同じ死霊術(ネクロマンシー)を使い、マザーグースを歌ってました。
で、その師匠・マルチェッラの仕込んだ毒に隻蓮さんがやられてしまいます。
その毒の成分をユーダイクスさんが分析するんですが、その毒にテトロドトキシン(でしたっけ?)が使われている、と。
確かフグ毒だったよなぁ、と思わず調べてしまいました。
以前読んだときは確か普通に読み飛ばしてしまったものだと思うのですが、今野敏さんのSTシリーズ・
毒物殺人の記憶が残っていたので、ひっかかったんだろうなぁ。
けど、こういうどうでもいいような知識ばっかり残るのもどうなんだろう……。
ナジムと猫屋敷さんのやりとりは物悲しかったです。
よく似た2人だったのに、立ち位置は真逆。
ナジムがいなければ、思いを自覚することもなかっただろうし、今の猫屋敷さんはなかったんだろうなぁ。
アディリシアの父・オズワルドが登場するのですが、アディリシアを前にしているときは別として、他はすごく嫌な人にしか見えなかったです。
けどこれが“魔法使いとしての本来の姿”なんでしょうね。
この物語が全てのはじまりだったのだな、と。
これがあったからアストラルは布留部市に居を構え、オズワルドは汚泥となり、竜の事件が起こったのでしょう。
この次がなんだったかは覚えてないんですが、楽しみです。
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