明日はマのつく風が吹く!/喬林知
16歳の誕生日を目前に、元の世界へ帰れなくなったおれ、渋谷有利。家族の顔を思い出すとちょっと胸が痛いけど、過保護で優秀な臣下たちに囲まれて、なんとか魔王業を続けている。
しかし、新魔国でのそれなりに平和な日々は「魔王様のご落胤」を名乗る少女の登場でうち破れた。……ところでさ、ゴラクインってなに。えっ隠し子? 誰の。――はぁ? おれのぉ!? 噂のハイテンション。ファンタジー、やけのやんぱち第4弾!!
約1月ぶりのまるマです。
脳内音声はほぼアニメ版なので、今回登場するグレタはちゃんとくまいもとこさんだったりします。
大脱走でミッションクリアしたものの、地球へ帰れなくなったところで終了していたと思います。
今回は魔王の隠し子を名乗る幼女が登場するところから始まります。
そういや、グレタってユーリ暗殺しようとしてたんですよね。
すっかり忘れてました。
ユーリの器がでかいというか。
いくら幼い少女だからって自分を殺そうとしたやつにたいしての扱いが優しすぎるかと。
まあ、ここでグレタを殺しでもしたら話が終っちゃいますけどね。
内容的には今回ちょっとおもいですよね。
さらっと書かれてますから、気になりはしないんですけどね。
家族のために体を売る少女、家族として認められたいがために危険をかえりみず暗殺を企てる少女。
死を望むのに死ねないがためにあえて危険に身をやつす男。
うーん、読んでるときはそう気にならなかったんですが、並べてみると暗い。
このシリーズってコメディなんですけど、テーマは重い。
人種差別だとか戦争だとか、そういうのが根底にあるじゃないですか。
さらっと読んでしまえるんですけど、ユーリが考えることってけして「よその世界」の出来事じゃないんですよね。
ちょっと突っ込みたくなった所。
ユーリがグレタに「赤い靴履いてないから~」とかいうところ。
少女を連れて行くのは「いいじいさん」じゃなく「異人さん」じゃないのかなーと。
まあ、これはユーリのセリフですから、単純にボケてるのかも。
ユーリならこういうボケたことを普通に言ってそうですよね。
今回知ったことなんですが、「新前」って言葉あるんですね。
「新前陛下? 新米じゃないの?」と首を傾げてしまったのですが、調べてみたところ同じ意味で新前が音変化して新米になったみたいです。
はじめて知りました。
地球へ帰れたところで今回は終了。次巻は短編集。
トサ日記ですね。楽しみです。
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