ぼくらの心霊スポット 真夏の悪夢/あさのあつこ
ヒロが夢の中で何度もみかけた女の人は、しきりに助けをもとめていた。
何をうったえているのか、なやむヒロ。
そんな折、しんせきの周平さんが結婚すると言って紹介してくれた婚約者は、その夢の女性とそっくりだった……!
マッキー、かっちゃんと、ヒロは、力を合わせてそのなぞ解きに挑戦する!
大人気の「ぼくらの心霊スポット」続刊!
これに書いたシリーズのうち文庫化されていない1作です。
先日図書館に行ったときに借りてきました。
急に読みたくなりまして。
主人公のヒロはちょっと不思議な力を持った少年。
ヒロとその友達・マッキーとかっちゃんの冒険(?)を描いた話です。
ヒロの夢に女性が現れ、何かを訴えてくるところから物語はスタートします。
正直な話、この本は児童書ということを鑑みても薄すぎて物語の本筋はめちゃくちゃ軽いです。
もう何度か読んだことのある本ということもあり、物語の本筋以外のところを楽しんでいました。
家族と話すことにちょっと恥ずかしさを覚えてしまうとか、お姉ちゃんが都会に憧れているだとか、そういう何気ないような会話が好きです。
なんか懐かしい気持ちになりました。
お母さんが「ヒロはもうちょっと欲があってもいいんだけどね」みたいなことを言うんです。
でも、ヒロって何気ないことで十分というか、ちょっとしたことをとても大事にする、というかそんなイメージがあるんです。
だからヒロにそんな風に欲があったら違和感を覚えるんだろうな、と思いました。
ヒロが夢に現れる女性にビビッて女性を拒絶してしまうのですが、その話を聞いたときのマッキーとかっちゃんの反応が良かったなと思います。
普通この年ごろの少年ってかっこつけたがるというか、「だっせー」くらい言ってしまいそうな気がするんですが、そういうことがない。
怖いということを怖いと認められるっていうのはすごいことなんじゃないかな。
ヒロがとてもいい子に思えるけど、いい子なのはヒロだけじゃないんだよな。
みんなとてもいい子です。
このシリーズ、この作品以降発売されてません。
なので、これも文庫化されてないんだと思うんですが。
ヒロたちが小学校を卒業してしまったらこのシリーズは終ってしまうだろうと思っているのですが、それでも続き書いてほしいなぁ。
シロの子どもの話とかで終わり、それが理想です。
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