ステップファザー・ステップ/宮部みゆき
中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。
まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人』にも匹敵する大傑作!
今年最後です。
図書館で借りた本を読む気になれず、何読もうかなぁーと本棚をあさっていたらふとこれが目につきまして。
私がこの話をはじめて読んだのは青い鳥版のだったりします。
ステップファザー・ステップ 屋根から落ちてきたお父さん/宮部みゆき
そして、双子が中学生だったことに若干驚いてしまいました。
青い鳥版の表紙が印象に残っていたんですよね。これだととても中学生には見えませんから。
物語はお父さんこと泥棒(多分本名明かされてないです)がへまをやらかすところからはじまります。
雷にうたれ落っこちた家に住んでいたのは双子だけ。
両親はそれぞれの不倫相手と駆け落ちしてしまい、子どもだけの生活を余儀なくされていたのです。
双子はお金を必要としていて、泥棒を脅してきて……。
ってのがストーリー。
ミステリ要素を含みつつ、ほのぼのしつつ、でも深い話。
おもしろかったです。
双子の両親が帰ってきたら崩壊してしまうような、危うい関係ながらも仲良くなっていくさまは見ていて楽しかったです。
時々、時間の流れを感じました。
35歳で13歳の子どもの父親役をやることになるわけですが、「ずいぶん若いお父さんですね」と作中で何度か言われてるんです。
そんなにおかしなことじゃないですよね。
電話が公衆電話があって携帯がなかったり、郵便番号が3ケタだったりとちょっと時代を感じたのですが、もともとは15年以上前の作品ですからね。仕方ないです。
でも、あまり気にせず読めました。
青い鳥文庫になるくらいなので、とても読みやすかったです。
作中でも触れられていましたが、双子のセリフが少しずつ交互に喋るという形でとても行数を稼いでるんですね。
青い鳥文庫版との差異がどれくらいあるのかはわからないのですが、講談社文庫版でも小中学生が読んでも問題ないんじゃないでしょうか。
最後、なんとも続きのありそうな終わり方をしています。
結局、双子の両親は元気にしているらしいということはわかったものの未だ消息不明。
期間限定のお父さんの話、続きを読みたいと思うのですが、これって続き出ていないのしょうか……。
ちょっと調べてみたところ出てないっぽいです。
うーん、いつか続きが出たら読みたいと思います。
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