涼宮ハルヒの憂鬱/谷川流
「涼宮ハルヒ? それ誰?」って、国木田よ、そう思いたくなる気持ちは解らんでもないが、そんなに真顔で言うことはないだろう。だが他のやつらもハルヒなんか最初からいなかったような口ぶりだ。混乱する俺に追い討ちをかけるようにニコニコ笑顔で教室に現れた女は、俺を殺そうとし、消失したはずの委員長・朝倉涼子だった! どうやら俺はちっとも笑えない状況におかれてしまたらしいな。大人気シリーズ第4巻、驚愕のスタート!
ずいぶんと久しぶりの涼宮ハルヒシリーズです。
5月だかに最新刊が出るらしいので、それまでにある程度読んでおきたいな、と思いまして引っ張り出しました。
えっと前巻、
涼宮ハルヒの退屈を紹介したのは昨年5月。……10ヶ月ぶりとかですか。
確かに相当前に読んだなぁ、とは思っていたのですが、そんなにたっていたとは。自分でもびっくりです。
この消失は映画にもなった話ですね。映画はまだ見ていないのですが(レンタルDVDが旧作になったら借りようと思ってます)、これが原作ならそれなりに面白いんじゃないかな、と思います。
シリーズで一番おもしろいという前情報を聞いていたのですが、確かに面白かったです。
この内容ならば、シリーズ第1作から一気に読むべきだったなぁ、とちょっと後悔してます。
長門の変化、三年前の七夕(笹の葉ラプソディでしたっけ?)の話だとかその辺を詳しく覚えているうちに読みたかったです。
まあ仕方ない。
前作までの話から、「どうせまたハルヒのとんでもパワーのせいか」とキョンが妙になれてしまうのもわかります。
そして、朝比奈さんはきっと状況を把握していないだろうと思いつつ見に行って、とりあえず古泉に相談して、長門にどうにかしてもらうってのが今までのパターンでしたからね。
それが通用しないとなってキョンが混乱するさま読みつつ、読者である私も一体どうなるんだろう、とハラハラドキドキさせられました。
長編とはいえ、結構薄めの本で比較的短い話なんですが、読み応えはかなりありました。
物語に引きこまれるという点では中々。
キョンが選んだのは元のハルヒが超人的パワーを持っていてそれに巻き込まれる世界。
確かに、ちょっとぶっ飛んだ美少女ハルヒと普通の仲間たちと送る高校生活というのも楽しかったでしょう。
でも宇宙人未来人超能力者と送る変わった高校生活を楽しいと思ってしまったから。
これからどういう展開になっていくのかはわかりませんが、作中で「ハルヒはSOS団の誰かが行方不明になったとしたらそのまま放置するような諦観とはほど遠い」とありましたが、それはキョンにもそのまま当てはまるんでしょうね。
長門の身の内に溜まりたまったエラー。
「感情」とのことなんですが、それはいいことなんだろうな。
確かに情報統合思念体にとってエラーを起こす機体を処分したいというのもわからなくもありませんけどね。
今日はちょっと短いですけど、この辺で。
次巻もそのうち読んでしまいたいと思います。
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