とある魔術の禁書目録 7/鎌池和馬
伝説の魔術師が記した、天使を召喚することができるという脅威の魔道書『法の書』が、解読法を知るシスターと共にさらわれた。
学園都市でぼけーっと日常を過ごしていた上条当麻には、それはまったく関係ない出来事――のはずだったのだが、“不幸”にも何故かその救出戦に加わることに……。
しかもさらった犯人は『天草式十字凄教』、つまり神裂火織が女教皇(プリエステス)を勤めていた宗派だというのだ……!
インデックスが所属する『イギリス清教』、今回の依頼主の『ローマ正教』、そして神裂火織がかつてトップにいた『天草式』。 三つの魔術組織が上条当麻と交差するとき、物語が始まる――!
思っていたより読み終えるのに時間がかかりました。
1日で読み終えられないんじゃないかと思いました。なんとか読み終えられましたけど感想書くのはギリギリです。
今回の話はあらすじにもあるとおり、魔術師サイドの話です。
個人VS個人であった今までと違い、今回は組織の話。
なので、個人の感情だけじゃうごけない。組織の問題が絡んできると途端に面倒になりますね。
表紙絵に騙されました。
ええ、この絵を見てこの2人は仲がいいのだな、と勘違いしてしまったのです。
仲がいいってのは御幣があるとしても、味方なのだなと。
だから、物語前半部の『VS天草式』では疑問に思うことすらなく読み進めてました。
口絵にあった「神裂は土御門に勝てない」という意味合いの土御門のセリフにどういうことなんだろう?と首をかしげてしまったのですが、本編を読んでそういうことか、と。
相手が神裂だからこそああいうセリフが出るわけですね。
あれが神裂ではなくステイルならそういうセリフは出ないでしょう。ステイルと神裂。
2人はどちらも守るために戦うわけですが、覚悟の意味合いが違いますからね。
ローラ=スチュアートがどこまで考えているのか、知りたくなりました。
少女と表記されていますから多分10代なんでしょうが、何があればあんなふうに裏の裏の裏を読み、そこから派生する出来事を先読みし、さらには善の足枷まではめることが出来るようになるのでしょう。
ついでにいえば、インデックスに首輪をはめられたのは少なくとも3年前。
インデックスに首輪をはめたのは最大主教という役職の人間であってローラではないのかもしれませんけどね。
そして今巻の中心となった『法の書』。
その『法の書』の作者はエドワード=アレクサンダー。またの名を“クロウリー”。
学園都市で窓のないビルの一室でぷかぷかしているアレイスター=クロウリーとの関係が気になります。
『法の書』の特色・それぞれの読み手の解読法により、無数の『偽りの正解』を示すとか、その力量と歪んだ性格の悪さとかすごくそれっぽい気がするのですが。
ええっと、腐女子としては今回ステイルと上条さんのやりとりがおもしろかったです。
ステイルは“インデックスのため”に上条さんをちょっとまもったりするわけです。だからインデックスと天秤にかけたときは迷わずインデックスに比重が傾くんです。
でもそれが今後物語が進んでいく中で比重が変わるというか、上条さんが大事になってしまって簡単に見捨てられないようになってしまったりしたらおもしろいだろうなーとか思って読んでました。
まあ、そんな都合よく物語は動かないでしょうけどね。
あと作品冒頭の舞夏とインデックスの会話にあった「じゃあ、とうまをメイドさんにする!」にはびっくり。
すげーな。
エピローグの神裂と上条さんのやりとりですが、実は神裂さんって上条さんのタイプなんじゃないでしょうか?
だって上条さんのストライクって「寮の管理人のお姉さん(代理でも可)」ですよね。
土御門は茶化すだけ茶化して去っていきましたが、彼の任務の成否どころか、彼の任務の内容すら誤魔化されてますからね……。
神裂は土御門が多重スパイであるってことを知っているのだろうか?とちょっと疑問に思ってしまいました。
作品冒頭で舞夏が語っていましたが、学園都市はイベント目白押しみたい。
どんなことが起きるのか楽しみです。
[0回]
COMMENT