EME RED 8 AOFC/瀧川武司
「ふぁああああ、平和だ」
教室の机の上につっぷして惰眠を貪る紅。窓の外に広がる空は高く、まるで何事もないいちにちが過ぎていくような。そうでもないような……。
いやいや、そんなわけもなく。
正義の味方にかぶれたパートナーと組んで、怪物相手に大騒ぎ。多重人格ナース乱の捜索に。世界一の頭脳が引きこもったために、どんちゃん宴会開いたり。
やっぱEMEってイロモノですよね。
苦労すると将来立派な大人になりますよ!? な紅の活躍を描く短編集第八弾!
前巻、今巻とワールドカップについて触れられているんですが、それが今年のものではなく、前回のものだってのにちょっと物悲しさを感じます。
フーリガンとか今回は全く騒がれていませんからね。
【CASE36 狼少年と狼男と、真っ赤なギターのEME】
ヒーローかぶれと本当のことをいっている嘘つき少年の話。
短編集8巻にして新キャラ登場。すごいな。
熱いです。ヒーローかぶれの月下さんですが、この巻で出張りすぎです。
【36】、【39】、【OFF RED】の3作に登場するってすごくないですか。
【CASE37 六十三億の仮面】
紅がチェーンソーを振り回す殺人鬼を追う話。
乱なら何してもおかしくないですからね。
乱にたいして「仲間だろ! 信じてやれよ!」的なことは無理ですし。しかたないですね。
そして、双子の嵐はいったいいつになったら登場するのか。
【CASE38 天の岩戸】
良子が閉じこもってしまったので、天岩戸作戦を実施する話。
超能力者たちもあんまり役に立たないなぁ、というのが正直な感想です。
もともとこのシリーズは超能力が登場するものも制限が大きいですから、仕方ないのかもしれませんが。
そして、BLUE2に登場した丁子さんとBLACK3に登場した硝子さんはやっぱり姉妹だったようです。
【CASE39 続・真っ赤なギターのEME】
月下さんに変身ヒーローもどきの弟子ができる話。
熱いです。
珍しく紅が何もしない任務です。
出てくる敵ですが、肉弾戦だとそれなりに強いのかもしれませんが、能力が能力なので、銃で1発で決着がつきそうでもありますね。
【CASE40 なにもないいちにち】
紅の学校生活を描いたタイトルどおり何もない一日の話。
冒頭で今までしてきたことがずらーっと書かれているんですが、【36】までの内容しかなく「あれ?」と思って巻末を確認してみました
この話、実際は【36】のあとに雑誌に掲載されていた模様。どうりで【36】までしかないんですね。
チュウが女の子でびっくりしました。
男の子だと思ってました。
そして登場人物たちの名前がすごかったです。
【三色ショート その1 AOFC】
AOFCとはなんぞや、という話。
読むと呪われるらしいです(笑)
注意書きが一番最後にあって思わず「意味ないじゃん!」と突っ込んでしまいました。
そして語り口が二人称という珍しい話です。
【三色ショート その2 青白い蝋燭】
青白い蝋燭に火をつけてしまった泥棒の話。
RED7の盗掘家の兄弟らしいです。だからどうしたな設定ですが。
ブラックな話です。EMEってこういう話多い気がします。気のせいかな。
そしてあの字体はやっぱり読みにくい!
【三色ショート その3 きりのくに】
きりのような白い世界をさまよう少年と少女と男性の話。
ほぼ平仮名なので、若干読みにくいです。
最後まで読む前に落ちが分かったので「ああ、やっぱり」と思いました。
【OFF RED08 怪獣伝説】
怪獣映画の監督が殺され、頼まれてもいないのに月下さんが犯人探しをする話。
ちょっと悲しくなりました。
私は怪獣映画に詳しくはないですし、興味もないんですが、きぐるみからCGに移行していくのは容易に想像できます。
きぐるみだとか、パノラマだとか不要な時代が来るんでしょうね。
次巻がEMEシリーズ最終巻です。
すぐに読み終わるかと思ったのですが、思っていたより巻数があって意外とかかりましたね。
1日1冊読んでも14巻あるので2週間はかかるってことです。まあ仕方ないです。
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