モナミは世界を終わらせる?/はやみねかおる
「おまえ、気づいてないだろうけど、命を狙われてるんだぜ」
突然あらわれた男に真野萌奈美は言い放たれた。
「世界の大事件と、おまえを中心に学校で起きることが同調(シンクロ)している」
男の信じられない言葉は、実際に起こった事件で証明される。
不確定要素として命を狙われる萌奈美と、彼女を守ろうとする男。
なぜ、同調(シンクロ)が起こるのか?
二人は大がかりなトリックに挑む。そして、世界は……?
ユーモアいっぱいの学園ミステリー&ファンタジー。
はやみねかおるが贈る、作家生活二十周年記念書き下ろし小説!
図書館で借りてきました。
表紙は、カスヤナガトさんが担当されているだけあって目をひきますね。
ですが、本編を読み終えた後だとこの2人はこんな綺麗なキャラじゃないよなぁ、とちょっと違和感を覚えてしまいました。
物語は武蔵虹北高校に通うモナミこと真野萌奈美が主人公。
彼女と彼女を守る少年・丸井丸男を中心に物語は展開していきます。
正直、はやみねさんの作品だからとちょっと期待値あげすぎてしまった感があります。
物語にひきこむ力はあるので、一気に読めてしまうのですが、「おもしろい!」と絶賛できるほどではなかったです。
可もなく不可もなくといったところ。
あらすじも作者あとがきでもファンタジーと銘打ってますが、どちらかというとSFっぽい。
そういや、はやみねさんの初期作品・
オタカラウォーズもそんな感じだったような気がします。
ずいぶん前に一度読んだだけなんで詳細は忘れてしまいました。
作中で説明が濁されていた「バッタフライ高価(正確にはバタフライ効果)」って、ことわざの「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな全然関係のないような小さな出来事が大きなことに影響を及ぼすみたいな意味ですよね。
私もなんとなくしか理解してないんですけどね。
確か、
有栖川有栖さんの話でも名前が出ていた記憶があるんですが、どれだったかな。
本当にはやみねさんは虹北好きですねー。
正直「またか」と思ってしまいました(笑)
ただし今回は単発っぽいです。
虹北恭助シリーズと
夢水清志郎シリーズのような繋がりはなさそう。
でも、神田川永遠さんの攻略本云々のセリフは、
都会トムの創也もいってたなーと。
学校に対する生徒の主張がすごくはやみねさんらしいなと思いました。
亡霊が夜歩くを思い出しました。
なんとなく、この作品続きそうですね。
終わり方がそんな感じだし、謎が残ってますし。
ナル造のその後、丸美ちゃんの能力もさることながらの無駄なアニメーション製作スキルも気になります(笑)
学校にある地球儀を中心にして太陽ホールなんかの惑星の名を冠するお店の配置がぴったり世界の縮図になっていたというのはわかります。
だからその中でおこる出来事が世界情勢に影響を与えたってことなんですよね?
私が気になったのは「何故、モナミが不確定要素として存在し、世界に影響を与えることが出来たのか」ということ。
モナミの行動が良くも悪くも世界規模の事件とシンクロした。
さて、その理由は? 私、SF苦手なんで理解しきれていないだけなのかもしれませんが、ちゃんと説明されてないんですよね。
続編が出てもきっと自分で買うということはないと思います。
でも続きが出たら読みたいです。
[1回]
COMMENT