ラムネ万能薬 松月滉短編集/松月滉
明日はいいことあるかもですよ
悩める女の子に、とびきりの特効薬を読めば明日が待ち遠しくなる、松月滉珠玉の短編集。
ちょっと前に購入していたんですが、いろいろあって紹介は今になってしまいました。
松月滉さんの初の短編集です。大判なので他のコミックスと並べてしまうことが出来ないのがちょっと残念。
『ラムネ万能薬』…過去のいじめにおびえ保健室に通う朔と新先生の話。
『アヒル革命』…ぽっちゃり矢部むつみとむつみにダイエットさせようとする委員長の話。
『緋の空の下で』…元陸上部のクールビューティー一葉と病弱青年・千秋の話。
『オレンジ天使』…影のうすい中学生橙花とドジっ子下っ端天使・ジャックの話。
上記4編が収録されています。
それぞれの作品がすごく松月さんらしい作品だなぁと思う一方で、作品間の繋がりが気になって気になって。
私そういうの大好きです(例:香月作品とか、はやみね作品とか)。
ざっと気づいた点を箇条書き。
●ラムネ万能薬の新先生=王子と魔女と姫君との新先生
●緋の空の下での一葉の両親=ラムネ万能薬の2人
●オレンジ天使=王子と魔女と姫君と
5巻で昴が好きって言ってたファンタジー小説「天使のジャック」シリーズ
くらいかな。
王子と魔女と姫君とは2、3巻貸し出し中だし、
幸福喫茶はここしばらく読み返してないから探せばもっとあると思われます。
どこかの柱(たぶん王子と魔女と姫君と)でも書かれていた気がしますが、この作者さんこういうの作品間の繋がり好きですからね。
一番好きなのは表題作のラムネ万能薬かな。
こういうトラウマを克服する話って本当に松月さん好きだなーと思いつつ、嫌いになれません。
あと子どもとクールビューティー。
アヒル革命のむつみは憎めない。
なんか友人知人に餌付けされてそうです(笑)
このカップルは可愛くていいですね。
緋の空の下では物語として語られている部分はすごくいいんですが、その後のことを考えると悲しい。
だからあくまで「ダチ」なんだろうなぁ。けど一葉は千秋と関わったことで大きく成長できたんだろうと思います。
オレンジ天使の橙花が「天使のジャックシリーズ」書いてるって設定だったりするのかな?
幸福喫茶の千年さんと同じ出版社から出てるとかそういう裏設定がありそうな気がします(笑)
前述の通り、すごく松月さんらしい作品集でした。
今度、全作読み返してからまた読みたいなと思いました。
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