よろず一夜のミステリー 水の記憶/篠原美季
大学生の日比野恵があるバイトを始めたのは、都市伝説などを扱う不思議系サイト「よろず一夜のミステリー」。ある日、そこに不穏な投稿が寄せられた。「呪い水で、人を殺せるって、知ってる?」――時を同じくして、怪死事件が発生。青年社長の万木輝一(ゆるぎてるかず)やサイエンスライターの蓮丈万聖(まさと)など、個性派ぞろいのチーム「よろいち」が真相究明に挑む、書下ろし青春<怪>ミステリー開幕!
以前購入して積読になっていたものです。
積読がたくさんあるのに図書館でも借りてきてしまうのは私の悪い癖です。
というか、表紙を見ても章扉を見てもまったく気付けなかったのですが、これ描かれているのって高嶋上総さんなんですねー。
ハーレムビートは夜明けまでのころと絵が変わっていて気付けませんでした。
私、最終巻が発売される前に売ってしまったんですよ。もうストーリーも半分くらいしか覚えてませんが、最後どうなったのかすごく気になりだしました(笑)
さて、本編。
あらすじにあるほど<怪>でもないし、ミステリーでもないってのが正直なところでしょうか。
「呪い水」といういかにもっぽい名前が登場するものの、どちらかというと科学的な考証に終始している印象を受けました。
というか、結局は「呪い」を証明することが出来ないから、ちょっともやもやした終わり方なんですよね。
シリーズ1作目ってこともあり、キャラクターがちょっと弱いながらも気付けば物語に引きこまれていました。
もともと少女向けライトノベルなんかを書かれている方なので、読みやすいです。
たぶん1時間15分くらいで読みきったのかな?
厚さがそれなりにあるので、プラス1時間弱くらいは見積もっていたのですが。
主人公の青年・恵はかなりの美形のようで、押しに弱そうな一面がありつつ、ちょっと生意気そうな面も出されているのですが、今後の他キャラとの絡みが腐女子としては非常に気になりました。
万聖さんとか優しげだけど、裏がありそうで(笑)
社長であるキイチさんの自論がですね、かなりぶっ飛んでいて。
「容姿のいい者は能力も高くあるべきで、逆に言うと、見目麗しくないものは能力も低くあるべき」なんだそうです。
美=善で、醜=悪ともいえるとか。
読んでいてちょっとびっくりしてしまいました。
(キイチ自身も恵とは方向性が違うとはいえ美形だから自分の能力は高いと思っているってことななのかな?)
そういう考え方だから、恵の能力の低さが気に入らないってことなんですね。
ってことは、恵が上手く育てばお気に入りになる可能性があるんじゃ?と想像してしまいました。
頭は悪くないと思うから素地はいいと思うんですけどね。
前述の通り、今巻はシリーズ第1作。
恵が会社の面子に馴染んできたかな、ってところで終わっています。
チームメンバーはこれで勢ぞろいなのかな?
アリサだとかまだまだ謎のままだし、希美ちゃんなんかは最後の最後でバイトをはじめたわけですし、今後もっと掘り下げられていくってことなんでしょうね。
帯によると2巻黄金伝説は10月、3巻西行の秘法は来年4月発売予定だそうです。
今後どんな風に展開していくのか楽しみです。
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