ゴーストハント 4 死霊遊戯/小野不由美
「ぼくは 犬では ない」
新聞やテレビを賑わす、緑陵高校の度重なる不可解な事件。マスコミは集団ヒステリーとして結論づける。生徒会長・安原の懇願を受け、SPR一行が向かった学校には、様々な怪談が蔓延し、「ヲリキリさま」という占いが流行していた。数カ月前に起きた男子生徒の自殺と、一連の事件との関係は? 調査が難航するなあk、麻衣が不気味な夢を見る。
どのくらいの数の霊が、さまよっていると思う?
ヲリキリさまなら怖くない、絶対に安全
怪談がひしめく緑陵高校で流行している占いの正体は――。
「ゴーストハント」シリーズ第4弾。
図書館で借りてきました。
このシリーズって全7巻でしたか。ちょうど折り返しですね。
今回の舞台もまた学校です。
主人公である麻衣が高校生だからなのか、あるいは「学校」という舞台装置が怪現象を起こしやすいところだからなのか……。
もともとがラノベ(というか少女小説)であったことを考えると仕方ないことなのかもしれませんね。
学校からの依頼でもあるはずなんですが、教師連中が非協力的で。
麻衣たちは苦戦を強いられます。
先生達の代表として登場する松山に非常にイライラさせられてしまいました。
生徒たちに「大人な対応せざるを得ない」状況にしているってのは大人としてダメだと思うんです。
だから、こういう先生に対抗できるキャラクターとして安原さんが登場したときは嬉しかったです。
この人、本当にすごすぎます。
こういう勉強ができるだけじゃない本当に頭のいい人って大好きです(笑)
物語の肝である「ヲリキリさま」。ようは狐狗狸(コックリ)さんですね。
名前こそ違っても多くの人がやったことがあるんじゃないかと思います。
メジャーなのはエンジェルさんかな、やっぱり。
かくいう私も小学校のころに何度か(^^;)
あれってなんでか数年置きに流行るんですよねー。
正直、今回は登場人物たちが抜けているというか。
もうちょっと早く蟲毒であることに気付いても良かったんじゃないかな、と思いました。
私の知識が偏っているってこともあるんでしょうが、融合しているとわかった時点で「もしかして」ってなりましたよ?
まあ、物語の展開上それでは早すぎたってことなのかもしれませんが。
というか、猫鬼の説明といいナルの説明している陰陽術ってなんとなく大陸(というか中国?)っぽいんですよね。
陰陽師というとまず安倍晴明を思い浮かべるんですが、物語や何かで語られる安倍晴明が使う陰陽道とはなんか違う印象を受けるんです。
綾子が教えていた九字も「陣」じゃなくて「陳」だし、作品自体がそういう傾向なのかもしれませんね。
まあ、その辺は私も詳しい訳じゃないんで、考え違いかもしれませんが。
今回は、読んでいてぞっとしてしまいました。
今までこのシリーズもあんまり怖いと思っていなかったのですが、これは怖いかも。
というか、首謀者である彼の望みは「呪殺すること」だったのでしょう。
「人を呪わば穴二つ」。だからこそ彼の末路はああなってしまったのでしょうね。
最後の最後の呪詛返しの際の行動は、麻衣が取り乱しすぎていてちょっと冷めてしまいました。
大事なところではもうちょっと冷静になれる子かと思っていたんですが。
麻衣の能力はどんどん強くなっている模様。事件の核心に迫る情報を得るようになってます。
そろそろ真砂子も活躍しないとまずいんじゃないかなーと余計な心配をしてしまいました。
次巻以降も楽しみです。
またそのうち図書館で借りてきたいと思います。
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