王子と魔女と姫君と 7/松月滉
零時に大切な初(ファースト)キスを奪われた昴。動揺し、ある人物に相談することに。一方の零時も原因不明の苛立ちにモヤモヤ……しかし、兄弟からの助言で覚醒する!! いきなり元・姫や仁(めぐみ)に2人のキスを暴露し、一同騒然! 思わぬ仁の反応に昴の心は――? クリスマス特別編も収録★
夢路先輩が表紙の7巻ですが、内容的には煤原くんの方が良かった気がします(笑)
36話から41話までが収録されていますが、36巻は特別編。
クリスマス時期に掲載されたもので、冬服になっていますし時間軸的にはほかより少し未来の話ってことらしいです。
今巻の感想を一言で表すとしたら「煤原参戦!」でしょうか。
いやーもうすごかったです。うん。
とりあえず特別編の感想から。
特別編は理事長のプレゼントで一騒動起きます。
まあ理事長がプレゼント持ってきたってだけでだいたい一騒動起きるのは予想できますよね。
理事長からのプレゼントをあけるとモクモクと煙が。
この作品、おとぎ話が根底にあるのでもしかして浦島太郎かと思ったのですが、そうではなくて。
元姫(+仁)の中身が入れ替わってしまうのです。
えっと、こんな感じ。
仁→雪梨くん→仁、
煤原くん→元親くん→夢路先輩→煤原くん。
前者の精神が後者の体に入ってます。
その状態でケーキを作ることになるんですが、中身らしい行動をそれぞれ好き勝手やってるので、昴はもうドッキドキです。
元親くんが一番危ない気がしました(笑)
外見、夢路先輩だから体格差的にもね。
いやー楽しかったです。
やっぱりというか、夢オチだったわけですが、この出来事は昴にとっても混乱をもたらしてました。
中身が入れ替わっていたからこそ、自信が何にドキドキしたのか判断できなかったんですね。
うん、ドキドキするだけ進展してるってことなんだろうな。
さて、本編。
煤原くんが昴に強引にキスをしてってところで前巻は終わっていたのですが、そこから始まります。
もうびっくりですよ。
しかも、理由を問いかけた昴に対して「嫌いだから」ですよ!?
いやー、まだ煤原くんが自覚していなかったからだってはわかるんですが。
でもね、それってどうなの、って話ですよ。はじめてだったこともあり、昴はショックをうけたり動揺したりと大忙しです。
まさか、仁に相談できるわけもなく、米子さん相手だとさらに混乱することもわかりきっていた昴はおばあちゃんに相談します。
そうして「相手が昴を好きなのでは?」という可能性を示唆されます。
一方の煤原くんも兄弟たちの言葉で自身の気持ちに気づきます。
というか煤原くんをいじり倒せると知ったときの深夜兄さんの顔が、すごく楽しそうでした(笑)
そうして、自覚した煤原くんは昴にたいしてグイグイ行くし、他の元姫たちに宣戦布告しちゃうし。
めちゃくちゃ楽しかったです。
昴もさすがに意識せざるを得ないですしね。
体育祭後の次のイベントは、文化祭!
ってことで米子さん原案、元親くんの同級生の木村さんが企画、同じく同級生の音鞍さん脚本の演劇をすることに。
内容的には、前世の関係の話をそのままのハーレムネタで赤ずきんオチってことらしいです。
仁は知ってか知らずか、魔女役になって。
昴の叔父でシナリオライターの木崎風も首を突っ込んできて話は進んでいきます。
禁断の恋云々は、叔父さんが昴のお母さんを好きだったからああいう言い方なのかなぁ、と。
まあそういう意味じゃない好きだったのかもしれませんが。
最初は隠れヤンデレ系かと思ったのですが、そういうわけではなさそう。
昴と仁の後ろ姿を見ている姿からは、ただ昴に幸せになってほしいだけなのかな、と。
脚本は魔女オチに書き換えられることになるんじゃないかなーって思ってます。
昴を守れず、煤原くんにキスされてしまった仁。
そのことから、後悔の意味もあってか昴を見守り続けることを告げるわけですが、それは昴にとって「抜けない棘」となるよう。
仁は昴を恋愛対象としてはいけない守るべきものと思っているから。
うーん、彼らが不器用かつ鈍感すぎるのでものすごい遠回りしているんだろうな。
いい加減、仁=元魔女だってあかしてもいい気がするんですが、そういうわけにはいかないのかな。
それがあかされるのは最終回って可能性も否めないんですよねー。うーんどうなるんだか。
次巻は秋発売予定。
まだまだ終わりは見えないみたいですが楽しみです。
でも、そろそろ仁も本格参戦してほしいです。
[2回]